20代看護師の平均年収は?新卒の初任給事情や年収アップのコツも解説

20代看護師の平均年収は?新卒の初任給事情や年収アップのコツも解説

20代でこれから看護師を目指す人や、すでに看護師として働いている人は、同年代の平均年収が気になるのではないでしょうか。

看護師は国家資格の必要な専門職であるため、同年代では比較的高年収を期待できます。年収の相場を知っておくと、長期的なキャリア形成にも役立つでしょう。

この記事では、20代の看護師の平均年収をさまざまな角度から紹介し、年収アップを目指す方法などを解説します。長期的なキャリアアップを目指したい人は、ぜひ参考にしてください。
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mokuji目次

  1. 20代看護師の平均年収の実態とは?
    1. 20代前半の看護師の平均年収は約428万円
    2. 20代後半の看護師の平均年収は約487万円
  2. 看護師の年収の内訳と特徴
    1. 看護師の基本給はそれほど高くない
    2. 夜勤手当が収入の大きな割合を占める
    3. 資格手当や住宅手当など諸手当が充実
    4. 賞与(ボーナス)は20代前半と後半で大きく差がある
  3. 看護師の平均年収を左右する要因
    1. 病院の規模:大規模病院ほど高収入
    2. 地域差:都市部と地方で初任給に約5万円の差
    3. 性別:20代は女性看護師の方が高収入
  4. 20代の多職種と看護師の平均年収の違い
    1. 20代全体の平均年収と比較した看護師の位置づけ
    2. 看護師と准看護師の年収差は100万円超
  5. 看護師の平均年収から見る新卒事情
    1. 新卒看護師の初任給は平均26万〜27万円
    2. 新人看護師の給料の手取りはいくらか
    3. 新卒看護師の初任給の推移と傾向
    4. 20代看護師が年収アップを目指す方法
    5. 夜勤回数を増やして手当を増やす
    6. 認定看護師などの資格取得で手当を獲得
    7. 大規模病院や都市部の病院への転職を検討
    8. 正看護師へのステップアップを図る
  6. 転職で看護師の年収を上げるポイント
    1. 高給与の病院を見極めるポイント
    2. 転職エージェントを活用した年収交渉の方法
    3. キャリアアップと年収アップを両立させるコツ
  7. 看護師の転職エージェントを活用して年収アップ
    1. ナース専科 転職(旧:ナース人材バンク)
    2. レバウェル看護
    3. ナースではたらこ
  8. 20代看護師のキャリアと年収を両立させよう

20代看護師の平均年収の実態とは?

20代看護師の平均年収の実態とは?

20代看護師の平均年収は、実際のところどの程度の金額でしょうか。ここでは厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計調査」のデータをもとに平均年収を紹介します。
20代看護師の平均年収の実態
年齢区分 看護師平均月収 看護師年間賞与 看護師平均年収 全産業平均年収 差額
20〜24歳 約31.5万円 約49.5万円 約427.5万円 約346.9万円 +約80.6万円
25〜29歳 約34.8万円 約69.0万円 約486.6万円 約428.6万円 +約58.0万円
参照:厚生労働省|令和6年賃金構造基本統計調査

20代前半の看護師の平均年収は約428万円

20代前半(20〜24歳)の看護師の平均年収は約428万円です。この金額は月収約31.5万円に年間賞与約49.5万円を加えた税込額面となっています。

ただし、これは税込金額のため、実際に手元に残る手取り額は収入の75〜85%程度になるでしょう。つまり、20代前半の看護師の手取り年収は約321〜363万円程度と見込まれます。

このように、看護師は若いうちから比較的安定した収入を得られる職業といえます。

20代後半の看護師の平均年収は約487万円

20代後半(25〜29歳)の看護師の平均年収は約487万円です。これは月収約34.8万円と年間賞与約69.0万円を合計した税込額面で、20代前半の平均年収(約428万円)より約59万円増加しています。

この増加の背景には、実務経験の蓄積に伴うスキル向上や、責任ある業務への従事が挙げられます。経験を重ねるごとに収入が着実に向上する点が看護師の特徴です。

看護師の年収の内訳と特徴

看護師の年収の内訳と特徴

看護師の収入は、毎月の給与(基本給と各種手当)とボーナスで構成されています。ここでは、看護師の収入の内訳や特徴について解説します。

看護師の基本給はそれほど高くない

日本看護協会の「2023年病院看護実態調査」によると、新卒から勤続10年の看護師の基本給の相場は平均で20万円〜25万円程度です。この金額は一見すると低くないように思えますが、看護師の平均月収と比較すると、基本給自体はそれほど高くないことがわかります

看護師の月収には夜勤手当や資格手当などさまざまな手当が含まれており、これらの手当が月収を押し上げる大きな要因となっています。つまり、看護師の収入は基本給だけでなく、各種手当によって支えられている構造になっているのです。
参照:日本看護協会|2023年病院看護実態調査 報告書

夜勤手当が収入の大きな割合を占める

看護師の収入において、夜勤手当は大きな割合を占めています。以下は、日本看護協会の「2023年病院看護実態調査」による夜勤手当についてまとめた表です。
2交代制と3交代制の夜勤手当比較
勤務体制 1回あたりの平均手当額 月平均夜勤回数 月あたりの夜勤手当合計
2交代制 約11,400円 4.9回 約55,700円
3交代制(夜勤) 約5,200円 7.5回 約39,000円
参照:日本看護協会|2023年病院看護実態調査 報告書
上記から、夜勤をする看護師は月収が4〜6万円程度増加する計算になります。基本給に加えてこの夜勤手当が加わるために、看護師の月収は底上げされるのです。

特に2交代制の夜勤は長時間勤務となるため手当も高く設定されており、収入アップを目指す看護師にとって夜勤は重要な収入源となっています。

資格手当や住宅手当など諸手当が充実

看護師の収入には基本給以外にさまざまな手当が含まれており、収入を大きく支える要素となっています。資格手当では、専門看護師認定看護師などがあります。

また、勤務先や地域により額は異なりますが、住宅手当や通勤手当も交通費に応じて支給されます。

時間外手当については、労働基準法に基づき、法定労働時間(1日8時間、週40時間)を超えた場合、通常賃金の25%増しが支払われます。さらに、深夜勤務(22時〜5時)は25%増し休日勤務では35%増しの割増率が適用されます。

変形労働時間制を導入している医療機関では、一定期間内で労働時間を調整しつつも、超過分には時間外手当が支給される仕組みです。

このように、看護師の諸手当は多岐にわたり、働き方や資格に応じて収入が大きく変動する特徴があります。

賞与(ボーナス)は20代前半と後半で大きく差がある

看護師の賞与(ボーナス)は、20代前半と後半では大きな開きがあります。以下は、厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計調査」から、20代前半と後半の年間平均賞与を比較した表です。
20代看護師の年間平均賞与

年齢区分

年間平均賞与

20代前半(20〜24歳)

約49.5万円

20代後半(25〜29歳)

約69.0万円

差額

約19.5万円

参照:厚生労働省|令和6年賃金構造基本統計調査

上記から、20代前半(20〜24歳)の年間平均賞与は約49.5万円ですが、20代後半(25〜29歳)では約69.0万円となり、約19.5万円の差があります。この差が生じる主な理由は、基本給の上昇と初年度の賞与の低さです。

新卒看護師の場合、入職初年度は勤務期間が短いため賞与が減額されることが多く、経験を積むにつれて支給額が増加します。

また、勤続年数や役職に応じて基本給が上がるため、それに比例して賞与の金額も増える仕組みです。このように、賞与はキャリアの進展に伴い大きく変動します

看護師の平均年収を左右する要因

看護師の平均年収を左右する要因

看護師の年収はさまざまな要因によって変動するため、それらを把握すると将来のキャリア戦略に役立ちます。ここでは、看護師の年収に影響を及ぼす要素について解説します。

病院の規模:大規模病院ほど高収入

看護師の年収は、病院の規模によって大きく異なります。以下は厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計調査」から、病院の規模ごとの20代前半と後半の年収を比較した表です。
病院の規模別 20代の平均年収
病院の規模(職員数) 20〜24歳の平均年収 25〜29歳の平均年収 規模による特徴
1,000人以上
(大規模病院)
約440.1万円 約525.0万円 ・高度な医療スキルが必要
・財政基盤が安定
・手当が充実
100〜999人
(中規模病院)
約399.3万円 約444.6万円 ・一般的な医療提供
・専門性に応じた評価
10〜99人
(小規模病院)
約347.2万円 約391.4万円 ・地域密着型
・業務範囲が広い
・財政基盤に差あり
参照:厚生労働省|令和6年賃金構造基本統計調査
上記から、職員数1,000人以上の大規模病院では、20代前半の年収が約440.1万円、20代後半で約525.0万円と高水準です。一方、中規模病院(100〜999人)では20代後半で約444.6万円、小規模病院(10〜99人)では約391.4万円となり、20代後半で約100万円以上の差が生じます

大規模病院は高度な医療スキルが求められ、財政基盤が安定しているため、基本給や手当が充実していることが収入の高さにつながっています。また、専門性を評価する制度や福利厚生の充実も特徴です。

これらの要因から、大規模病院は看護師にとって高収入を得やすい職場といえます。

地域差:都市部と地方で初任給に約5万円の差

新卒看護師の初任給は地域によって差があり、都市部のほうが高い傾向があります。以下は、日本看護協会の「2023年病院看護実態調査」による、新卒初任給の高い都道府県の初任給です。
地域別 新卒看護師の初任給比較

都道府県

新卒看護師初任給
(専門学校卒)

新卒看護師初任給
(大卒)

千葉県

29.1万円

29.9万円

神奈川県

28.9万円

29.7万円

東京都

28.9万円

29.6万円

静岡県

28.5万円

29.1万円

奈良県

28.3万円

28.9万円

全国平均

約26.6万円

約27.4万円

参照:日本看護協会|2023年病院看護実態調査 報告書

専門学校卒の場合、千葉県が29.1万円、神奈川県が28.9万円、東京都が28.9万円と上位を占めています。一方、全国平均は約26.6万円で、地方ではこれを下回るケースも多く、最大で5万円程度の差が生じます

この地域差は、都市部の物価や家賃の高さや、看護師確保を目的とした給与水準の引き上げが原因です。都市部では教育体制やキャリア支援も充実しており、初任給の高さに加え将来の収入アップも期待できます

性別:20代は女性看護師の方が高収入

一般的に20代の年収は比較的男女差が少なめですが、看護師の場合はどうでしょうか。以下は厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計調査」から、男女別の20代の平均年収を比較した表です。
20代看護師の男女別平均年収
年齢区分 男性看護師平均年収 女性看護師平均年収 差額
20〜24歳 約397.8万円 約430.3万円 女性が+約32.5万円
25〜29歳 約474.2万円 約488.2万円 女性が+約14万円
全年齢平均の差 - - 男性が高い
参照:厚生労働省|令和6年賃金構造基本統計調査
上記から、20代については女性看護師のほうが男性より高収入という結果となりました。女性が多数を占める職場環境では女性看護師が経験を積みやすく、キャリア形成がスムーズに進む可能性があります。

ただし、全年齢平均では男性看護師のほうが高収入となるため、30代以降は男女の年収差が逆転する傾向にあります。看護師は他職種と比較して性別間の年収差が小さい職種といえるでしょう。

20代の多職種と看護師の平均年収の違い

20代の多職種と看護師の平均年収の違い

看護師の年収は、20代全体や他の職種と比較して高いか低いかが気になる人も多いでしょう。ここでは、20代の看護師の平均年収と20代全体や多職種の平均年収との比較を紹介します。

20代全体の平均年収と比較した看護師の位置づけ

20代看護師の平均年収は、同年代の全産業平均と比較して高い水準にあります。以下は厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計調査」から、20代の全産業と他の医療専門職と看護師の年収をまとめた表です。
20代全体の平均年収と看護師の平均年収
職種/年齢区分 20〜24歳 平均年収 25〜29歳 平均年収 年収上昇額
看護師 約427.5万円 約486.6万円 約59.1万円
全産業平均 約346.9万円 約428.6万円 約81.7万円
助産師 約419.8万円 約553.8万円 約134.0万円
保健師 約458.1万円 約582.1万円 約124.0万円
准看護師 約312.1万円 約349.5万円 約37.4万円
参照:厚生労働省|令和6年賃金構造基本統計調査
上記から20代前半・後半とも看護師の平均年収は、全産業平均の平均年収を大きく上回っています。この高収入の背景には医療専門職としての専門性の高さや、24時間体制の医療現場を支える夜勤手当などの各種手当の上乗せが挙げられます。

ただし、同じ医療職の中でも保健師と比べると低く、20代後半になると助産師よりも低めです。看護師は国家資格を必要とする専門職であり、人命に関わる責任の重さや不規則な勤務形態に対する対価として、20代のうちから安定した収入を得られる職業として位置づけられています。

看護師と准看護師の年収差は100万円超

看護師と准看護師の間には、明確な年収差があります。以下は厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計調査」から、20代の看護師と准看護師の年収を比較した表です。
看護師と准看護師の平均年収

項目

20代前半平均年収

20代前半平均年収

看護師

約427.5万円

約486.6万円

准看護師

約312.1万円

約349.5万円

参照:厚生労働省|令和6年賃金構造基本統計調査

上記から、20代前半・後半ともに、看護師と准看護師の年収差は100万円を超えるとわかります。この差は資格の違いによるものです。看護師は厚生労働大臣から免許を受ける国家資格ですが、准看護師は都道府県知事免許の資格です。

准看護師は、医師や歯科医師、または看護師の指示を受けて患者の世話や診療補助を行う医療従事者の為、可能な医療行為に制限があります。この業務範囲の違いや責任の重さ、教育背景の差が、100万円超の年収差として表れているといえます。

看護師の平均年収から見る新卒事情

看護師の平均年収から見る新卒事情

これから看護師になる人は、初任給の水準が気になるのではないでしょうか。ここでは、看護師の初任給の平均について解説します。

新卒看護師の初任給は平均26万〜27万円

日本看護協会の「2023年病院看護実態調査」によると、以下のように新卒看護師の初任給は平均26万〜27万円程度となっています。この金額には基本給のほか、夜勤手当や資格手当などの各種手当も含まれています。
学歴による看護師の初任給の差
学歴区分 平均基本給与額 平均税込給与総額 年収換算(概算)
高卒+3年課程
(専門学校卒)
20万4,950円 26万6,558円 約320万円
大卒(4年制大学) 21万0,963円 27万4,752円 約330万円
差額 約6,013円 約8,194円 約9.8万円
参照:日本看護協会|2023年病院看護実態調査 報告書
上記から、専門卒で約26万6,558円大卒で約27万4,752円と、大卒のほうが若干初任給は高めです。

この初任給は、一般企業の新卒初任給と比較すると高い水準にあります。一般企業の新卒初任給が23万〜25万円程度であるのに対し、看護師は約1〜3万円ほど高い水準に設定されています。

この差は、看護師という専門職の社会的重要性や、24時間体制での勤務が必要な職種特性が反映されたものといえるでしょう。

新人看護師の給料の手取りはいくらか

給料は支給される金額がそのまま受け取れるわけではなく、社会保険料(健康保険、厚生年金)や所得税・住民税などが控除された後の金額が実際の手取りです。

新卒看護師の給料は額面で約26万〜27万円ですが、手取り金額は一般的に額面の75〜85%程度になるため、約21万円〜22万円程度と考えられます。

ただし、新卒1年目は前年度の所得がないため、翌年5月までは住民税が徴収されず、その間は手取り額がやや多くなります。

また、勤務形態によって収入に大きな差が生じる点にも注意が必要です。日勤のみの場合と比べ、夜勤を含む交代制勤務では夜勤手当が加算されるため、月収が増加します。

さらに、多くの病院では給与の締め日があり、働き始めた初月は日数が少ないため満額の給与が入らない場合があります。

新卒看護師の初任給の推移と傾向

新卒看護師の初任給は、緩やかな上昇しています。以下は、日本看護協会「病院看護実態調査」の初任給のデータを比較した表です。

専門学校卒初任給
(基本給)

大卒初任給
(基本給)

2017年

20.0万円

20.7万円

2023年

20.4万円

21.1万円

参照:日本看護協会|2017年病院看護実態調査 報告書
日本看護協会|2023年病院看護実態調査 報告書

2017年から2023年にかけて専門学校卒、大卒ともに0.4万円の初任給(基本給)が増加しています。

この推移から、看護師の初任給は安定した水準を保ちながら、緩やかに上昇していることがわかります。医療現場での人材確保の必要性を反映した結果といえるでしょう。

20代看護師が年収アップを目指す方法

20代看護師が年収アップを目指す方法

20代の中でも看護師は、比較的高収入を得られる職種です。しかし、若いうちから年収アップを心がけると、長期的なキャリア形成の面でもプラスになります。ここでは、年収をアップさせる方法を解説します。

夜勤回数を増やして手当を増やす

看護師の収入アップで最も即効性があるのが夜勤回数の増加です。日本看護協会の2023年調査によると、2交代制夜勤の場合1回あたり平均の夜勤手当は11,368円、3交代制では深夜勤が5,199円です。

例えば、3交代制で月に5回の夜勤で5.7万円の夜勤手当が見込めます。

特に20代看護師は体力があるため、夜勤回数を増やすことで効率的に年収アップが可能です。ただし、夜勤の増加は生活リズムの乱れを引き起こし、長期的には健康面での悪影響も懸念されます。

夜勤による収入アップを目指す場合は、短期的な収入増加と長期的な健康維持のバランスを考慮した計画を立てましょう

認定看護師などの資格取得で手当を獲得

看護師のキャリアアップと年収向上には、専門資格の取得が効果的です。認定看護師や専門看護師の資格を取得すると、毎月数千円〜数万円の資格手当が支給される病院が多いためです。

また、透析技術認定士や糖尿病療養指導士などの専門分野の資格も資格手当が期待できます。

ただし、認定看護師や専門看護師の資格取得には5年以上、透析技術認定士や糖尿病療養指導士は2年以上の看護師としての実務経験が必要です。

そのため、20代前半は基礎的な看護スキルを磨き、実務経験を積むことに集中し、20代後半から資格取得を目指すキャリアプランが現実的です。

資格取得は単なる手当アップだけでなく、専門性の高い業務に携わる機会が増え、将来的なキャリアアップにもつながります。長期的な視点で見れば、生涯賃金に大きく影響する重要な投資といえるでしょう。

大規模病院や都市部の病院への転職を検討

年収アップを目指すなら、大規模病院や都市部の病院への転職が効果的です。大規模病院は経営基盤が安定しており、基本給も比較的高く設定されています。また都市部の病院は人材確保のため給与水準を高く設定している傾向があります。

転職を検討する際は給与だけでなく、福利厚生や有給取得率、職場環境も重要なポイントです。残業時間や夜勤回数、教育体制なども確認しましょう。

また、情報収集には看護師専門の転職エージェントの活用がおすすめです。エージェントは非公開求人や給与交渉もサポートしてくれます。現在の年収が業界平均を下回っている場合は、転職を検討する価値があるでしょう。

正看護師へのステップアップを図る

准看護師から正看護師へのステップアップは、年収アップの有効な手段です。先述のとおり、正看護師になると年収が約100万円以上増加する可能性があり、経済的メリットは大きいでしょう。

正看護師になるには主に3つの方法があります。最短ルートは看護専門学校・短期大学の全日制2年課程で、日中に授業を受けます。また、准看護師として3年以上の実務経験があれば定時制3年課程、7年以上の実務経験があれば通信制2年課程も選択可能です。

通信制は働きながら学べるため、仕事と両立しやすい点もメリットです。

学費は150〜200万円程度ですが、病院によっては「正看護師資格取得支援制度」として奨学金を給付し、条件を満たせば返済免除となる場合もあります。正看護師になることで収入アップだけでなく、キャリアの幅も広がります。

転職で看護師の年収を上げるポイント

転職で看護師の年収を上げるポイント

20代の看護師が年収アップを目指して転職する場合、病院選びや転職エージェントの活用といったポイントを押さえると、成功しやすくなります。ここでは、転職で年収を上げるポイントを解説します。

高給与の病院を見極めるポイント

高給与の病院を見極めるには、まず病院の規模や立地に注目しましょう。

一般的に大規模病院や都市部の医療機関は給与水準が高い傾向にあります。また、救急医療や特定の専門診療科(心臓血管外科、脳神経外科など)を持つ病院も、専門性の高さから一般的に給与が優遇されます。

給与体系では基本給の額だけでなく、夜勤手当や資格手当といった諸手当の内容、賞与(ボーナス)の支給回数と支給月数、昇給制度の有無と昇給率をチェックしましょう。特に夜勤手当は看護師の収入の大きな部分を占めるため、重要な判断材料です。

また、求人情報だけでは実態がわからない部分もあります。転職エージェントを活用して内部情報を入手したり、口コミサイトで現職・元職員の評価を調べたりすることも有効です。

高給与は魅力的ですが、労働環境も含めた総合的な判断が大切です。残業の多さや休暇取得のしやすさ、教育制度の充実度なども考慮して、長期的に働ける環境かどうかを見極めましょう。

転職エージェントを活用した年収交渉の方法

看護師向け転職エージェントでは専門のキャリアアドバイザーが求人情報の提供だけでなく、ユーザーの希望条件に合った求人を厳選してくれます。転職エージェントは病院側と直接交渉できるため、個人で交渉するよりも有利な条件を引き出せる可能性があるのです。

年収交渉を有利に進めるためには、まず自分の市場価値を正確に把握する必要があります。転職エージェントの平均年収データを参考にしながら、自分のスキルや経験を客観的に評価しましょう。また、これまでの実績や取得した資格、専門分野での経験を具体的にアピールするのも効果的です。

交渉の際は、単に「高い給料が欲しい」ではなく、「このような価値を提供できるから」という理由を明確に伝えることがポイントです。転職エージェントのアドバイスを受けながら、自分の強みを最大限に活かした交渉を進めましょう。

キャリアアップと年収アップを両立させるコツ

看護師として年収アップを目指すなら、短期的な収入増加だけでなく長期的なキャリア形成も考慮する必要があります。両者のバランスを取ると、持続的な成長と収入増加が実現できるでしょう。

例えば、認定看護師や専門看護師のような資格取得は一時的には負担になりますが、将来的に大きな年収アップにつながります。多くの医療機関では資格取得支援制度を設けているので、積極的に活用しましょう。

また、キャリアプランを明確にしたうえで転職先を検討すると、単なる年収アップだけでなく、スキルアップの機会も得られます。

看護師の転職エージェントを活用して年収アップ

看護師の転職エージェントを活用して年収アップ

20代で年収アップを目指す看護師の人は、看護師専門の転職エージェントの活用がおすすめです。ここでは、オリコン顧客満足度ランキングで調査した3つのエージェントを紹介します。

ナース専科 転職(旧:ナース人材バンク)
レバウェル看護
ナースではたらこ

ナース専科 転職(旧:ナース人材バンク)

ナース専科 転職には、以下のような特徴があります。
ナース専科 転職の特徴
・2025年オリコン顧客満足度調査 看護師転職 3年連続総合1位を獲得。
・全国20万件以上の求人数を保有し、地域密着型のサポートを提供。
・LINEなど希望の連絡方法で迅速かつ丁寧な対応が受けられる。
※2025年4月時点
ナース専科 転職は、前身の看護専門誌時代も含めると約40年の歴史を持つ「株式会社エス・エム・エス」が運営する医療・看護業界に特化した転職支援サービスです。キャリアパートナーは地域担当制で、地域に根差したリアルな情報を共有しながら幅広い視点で求人を提案します。

また、臨床経験のある看護師も在籍しているため、看護師ならではの視点からのアドバイスも受けられます。

ナース専科 転職の口コミ
  • 20代/女性20代/女性

    レスポンスが早く、指示が的確だった。

  • 30代/女性30代/女性

    メールでのやり取りができる。対応が早い。希望条件を伝えるとすぐにおすすめのところを提案してくれる。

  • 30代/女性30代/女性

    就業中の転職活動だったため、時間調整がしやすかった。希望の勤務内容に応じて提案してくれた。

利用者からは対応の早さや親身のサポートについて高評価の口コミが寄せられています。質の良いサポートとスピード感のある転職活動を求める看護師におすすめです。

レバウェル看護

レバウェル看護には、以下のような特徴があります。
レバウェル看護の特徴
・約14万件以上※1の求人を扱い、全国47都道府県に対応しています。
・年間4,000回超の職場訪問※2で現場の声を集め、最適な職場を提案。
・地域に詳しい担当者が対応し、地方での転職や未経験分野も挑戦できます。
※1 2025年4月時点 ※2 2017年実績
「レバウェル看護」(旧:看護のお仕事)は、医療・看護業界に特化した転職エージェントサービスです。

累計利用者数は61万人を突破しており、看護師向け転職エージェントの中でも人気のサービスとなっています。
※2024年10月末日時点

常勤・日勤常勤・夜勤専従常勤・夜勤専従パートなど多様な雇用形態に対応した豊富な求人が特徴で、詳細な職場情報を強みにアドバイザーが転職活動を全面的にサポートしてくれます。

レバウェル看護の口コミ
  • 20代/女性20代/女性

    2人目の担当者に変わってから、通いやすさ、今後のキャリアも合わせて考えて提案してくれた。

  • 20代/女性20代/女性

    面接でのよくある質問を教えてもらえたり、面接の練習をしてもらえた。

  • 30代/女性30代/女性

    丁寧な対応で寄り添ってくれて、自分に適した職場を考えてアドバイスしてくれた。

オリコン顧客満足度調査によせられた口コミでは、「通いやすさ、今後のキャリアも合わせて考えて提案してくれた」など、具体的な内容とともにアドバイザーの対応を評価するコメントが見られました

また、転職に関する様々なサポートを受けられる点が評価されており、初めての方でも安心して転職活動を進められるはずです。

ナースではたらこ

ナースではたらこには、以下のような特徴があります。
ナースではたらこの特徴
・95,000件以上求人を扱い、全国各地にある医療機関の求人情報を取り扱っている。
・求人の紹介から面接対策、円満退職のためのアドバイスまで無料でサポート。
・公式サイトに掲載されていない、好条件の非公開求人も多数取り扱っている。
※2025年4月時点
「ナースではたらこ」は、東証プライム市場上場企業であるディップ株式会社によって2009年から運営されているサービスです。

各施設の看護部長やそこで働いている方々へのヒアリング、現場訪問などで得た独自の職場情報を持っています

自分で求人を探すだけでは手に入れにくい情報もキャリア・アドバイザーから教えてもらえるため、ミスマッチの少ない転職が期待できるでしょう。

ナースではたらこの口コミ
  • 20代/女性20代/女性

    自分が希望している職場を伝えたらコンタクトをとってくれて面接までスムーズに持っていくことができた。

  • 20代/女性20代/女性

    親身に聞いて下さいました。

  • 30代/女性30代/女性

    日程の調整などしてくれて手間が省けて助かった。

オリコン顧客満足度調査によせられた口コミでは、日程の調整や面接までスムーズに進めてくれる交渉力について評価する声が寄せられています。

不安なことの多い転職活動において、「対応の親切さ」が評価されている「ナースではたらこ」なら、初めて転職をされる方でも安心して転職活動を進めることができるでしょう。

20代看護師のキャリアと年収を両立させよう

20代の看護師は同年代の他職種と比較して高い年収を得られる反面、夜勤や不規則な勤務など厳しい労働環境も直面します。

年収アップを目指すなら、単に夜勤回数を増やすだけでなく、認定看護師などの資格取得や大規模病院への転職など、長期的なキャリア形成を視野に入れた選択が重要です。

20代のうちから計画的にキャリアを構築し、将来を見据えた年収アップを目指しましょう。

オリコン顧客満足度ランキングでは、看護師転職サービス利用者へのアンケート調査をもとに算出した「看護師転職サービス 顧客満足度ランキング」を発表しています。

さまざまな看護師転職エージェントの満足度結果を発表しているため、看護師転職サービスの利用を検討される際はこちらもぜひご参考いただき、自分に合ったより良い選択肢を見つけてみてください。
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