【看護師ボーナス手取り】平均はいくら?1年目から病院別に比較

【看護師ボーナス手取り】平均はいくら?1年目から病院別に比較

転職を考えている看護師の人は、転職先の給与だけでなくボーナスの水準も気になるのではないでしょうか。ボーナスの金額は年収にも大きく影響するため、就職先選びではボーナスの実績も確認すべきです。

この記事では、看護師のボーナスの平均額を年齢別や都道府県別といったさまざまな切り口で紹介し、ボーナスの高い病院に就職するポイントなども解説します。
※本記事にはプロモーションリンクが含まれています。

mokuji目次

  1. 看護師のボーナス|平均と実態について
    1. 看護師ボーナスの全国平均額はいくら?
    2. 看護師の手取りボーナス額の計算方法
    3. 基本給に対するボーナスの割合(何ヶ月分)
  2. 経験年数別の看護師ボーナス比較
    1. 新人・1年目看護師のボーナス事情
    2. 2年目から5年目までのボーナス推移
    3. 10年以上のキャリアを持つ看護師のボーナス平均
  3. 年齢別に見る看護師ボーナス平均
    1. 20代看護師のボーナス平均
    2. 30代・40代看護師のボーナス平均
    3. 50代以上のベテラン看護師のボーナス平均
  4. 看護師のボーナス平均を都道府県別に分析
    1. ボーナス支給額が高い地域ランキング
    2. 地域による賞与格差の実態
  5. ボーナスが高い病院の特徴と選び方
    1. 国立・公立病院と私立病院のボーナス比較
    2. 大学病院の看護師ボーナス事情
    3. クリニックと大規模病院のボーナス格差
  6. 看護師のボーナス支給時期と計算方法
    1. 夏のボーナスと冬のボーナスの違い
    2. ボーナス査定の仕組みと影響する要素
  7. 雇用形態別の看護師ボーナス比較
    1. 正社員と契約社員のボーナス差
    2. パート看護師のボーナス支給状況
    3. 准看護師と正看護師のボーナス格差
  8. 特殊なケースでの看護師のボーナス支給状況
    1. 産休・育休中の看護師ボーナス
    2. 転職時のボーナス支給条件
    3. 休職中のボーナス取り扱い
  9. ボーナスアップを目指す看護師の転職戦略
    1. 転職でボーナスが高い職場を見つけるコツ
    2. ボーナス交渉の方法と注意点
    3. キャリアアップでボーナスを増やす方法
  10. 看護師の転職サイトを活用してボーナスアップ
    1. ナース専科 転職(旧:ナース人材バンク)
    2. レバウェル看護
    3. ナースではたらこ
  11. 看護師のボーナス事情を理解して収入アップを目指そう

看護師のボーナス|平均と実態について

看護師のボーナス|平均と実態について

看護師のボーナスは、年収を大きく左右する重要な収入源です。この章では、看護師のボーナスの全国平均額実際の手取り額基本給との関係など、看護師のボーナスの基本的な実態について紹介します。なお、この記事では厚生労働省|令和6年賃金構造基本統計調査のデータを用います。
参照:厚生労働省|令和6年賃金構造基本統計調査

看護師ボーナスの全国平均額はいくら?

厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」によると、看護師の年間ボーナス平均額は約83.5万円です。
また、勤務先の規模別のボーナス支給額は、以下のとおりです。
看護師の病院規模別ボーナス支給額

勤務先職員数

額面

勤務先職員数 額面 手取り額(額面の80%)

全体平均(10人以上)

835,000円

668,000円

1,000人以上

996,000円

796,800円

100人〜999人

738,200円

590,560円

10人〜99人

647,200円

517,760円

参照:厚生労働省|令和6年賃金構造基本統計調査 ※「年間賞与その他特別給与額」を年間のボーナスとして記載

看護師の手取りボーナス額の計算方法

看護師のボーナスは支給額からさまざまな控除が差し引かれるため、実際に手元に入る金額(手取り額)は支給額より少なくなります。主な控除項目は所得税住民税社会保険料です。所得税・住民税はボーナスに対して課税される税金です。社会保険料は健康保険料、厚生年金保険料、雇用保険料などが含まれ、ボーナスからも一定割合が天引きされます。

一般的に、ボーナスの手取り額は支給額の約80%程度といわれています。例えば、平均ボーナス額約83.5万円の場合、手取り額は約66.8万円(83.5万円×0.8)となるわけです。

ただし、個人の年収や扶養家族の有無によって控除額は変動するため、実際の手取り額は人によって異なります。

基本給に対するボーナスの割合(何ヶ月分)

看護師のボーナスは基本給の何ヶ月分になるのか、具体的な数字で見てみましょう。全国平均では、看護師のボーナスは基本給の約2.5ヶ月分に相当します。具体的には、平均基本給33万円に対して賞与83.5万円の場合、約2.5ヶ月分となります。

30〜40代看護師の基本給とボーナスの関係は、以下のとおりです。
役職や資格が年収に与える影響
年齢 基本給 年間ボーナス 基本給に対する割合
30〜34歳 31.7万円 76.2万円 約2.4ヶ月分
35〜39歳 32.2万円 85.0万円 約2.6ヶ月分
40〜44歳 33.6万円 95.9万円 約2.9ヶ月分
45〜49歳 35.6万円 101.4万円 約2.8ヶ月分
参照:厚生労働省|令和6年賃金構造基本統計調査
※「所定内給与」を基本給として記載
このように、看護師のボーナスは基本給の2.4〜2.9ヶ月分程度となっており、一般的にキャリアを積むほど割合が高くなります。

経験年数別の看護師ボーナス比較

経験年数別の看護師ボーナス比較

看護師のボーナスは経験年数によってどのように変わるでしょうか。以下は厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計調査」による経験年数別のボーナス支給額です。
看護師の経験年数別ボーナス支給額

勤務年数

看護師のボーナス支給額

准看護師のボーナス支給額

0年

約10.4万円

約14.9万円

1〜4年

約69.8万円

約43.9万円

5〜9年

約79.3万円

約54.9万円

10〜14年

約90.2万円

約54.7万円

15年以上

約99.8万円

約70.2万円

参照:厚生労働省|令和6年賃金構造基本統計調査

 

新人・1年目看護師のボーナス事情

新人看護師の1年目のボーナスは、平均約10.4万円と低めです。これは、入職から間もないため査定期間が短く、最初の夏のボーナスで満額を受け取れないケースが多いためです。また、病院によっては試用期間中にボーナス対象外となる場合もあります。

一方で、2年目以降は査定期間がフルで反映されるため支給額が大幅に増加し、平均約69.8万円となります。査定期間中に実績を積むと、通常のボーナスが支給される仕組みです。

2年目から5年目までのボーナス推移

看護師のボーナスは、2年目以降大幅に増加し、キャリア初期から中堅に至るまで着実に上昇します。

1〜4年目の看護師の平均ボーナス支給額は約69.8万円で、1年目の約10.4万円から大幅な増加が見られます。この時期のボーナスは基本給の上昇や勤務実績に基づいて評価されるためです。

さらに、5〜9年目の看護師の平均ボーナスは約79.3万円に達し、キャリアを積むことで支給額が増加します。病院の規模や地域によって差はありますが、経験を重ねることでボーナス額が着実に上昇する点が特徴です。

10年以上のキャリアを持つ看護師のボーナス平均

10年以上のキャリアを持つ看護師のボーナスは、経験を重ねるごとに着実に増加していきます。厚生労働省のデータでも10〜14年で平均約90.2万円、15年以上では約99.8万円と大幅に増加しています。

長期的な勤務により経験やスキルが評価され、管理職やリーダー職への昇進がボーナス額の上昇につながるのです。

年齢別に見る看護師ボーナス平均

年齢別に見る看護師ボーナス平均

続いて、年齢別の看護師のボーナスの平均額を見ていきましょう。以下は、厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計調査」による年齢別の看護師のボーナスの平均額です。
看護師の年齢別ボーナス平均額

年齢層

ボーナス平均

20〜24歳

49.5万円

25〜29歳

69.0万円

30〜34歳

76.2万円

35〜39歳

85.0万円

40〜44歳

95.9万円

45〜49歳

101.4万円

50〜54歳

104.8万円

55〜59歳

103.6万円

60〜64歳

68.9万円

65〜69歳

54.3万円

70歳〜

51.0万円

参照:厚生労働省|令和6年賃金構造基本統計調査

20代看護師のボーナス平均

20代看護師のボーナス平均は、キャリア初期ながらも着実な上昇傾向を示しています。厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計調査」によると、20〜24歳の看護師のボーナス平均額は49.5万円です。

一方、25〜29歳になると平均額は69.0万円まで上昇し、約20万円もの増加が見られます。

この大幅な増加は、経験年数の積み重ねによる基本給の上昇や、スキルアップに伴う評価の向上が反映されたものと考えられます。20代前半から後半にかけてのこの急激な伸びは、看護技術の習得や職場での信頼獲得によるものでしょう。

20代のうちに着実にキャリアを積んでいくと、30代以降のさらなるボーナスアップにつながる基盤を築けます。

30代・40代看護師のボーナス平均

30代・40代は看護師としてのキャリアが充実する時期であり、ボーナスもさらに増加していきます。同じ厚生労働省の調査によると、30代から着実に増加するボーナスは、45〜49歳では101.4万円と100万円の大台を突破します。

この年代では管理職やリーダー的役割を担うケースも増え、責任の増加に伴いボーナスも上昇する傾向にあるのです。

特に40代後半になると、長年の経験や専門性が高く評価され、ボーナスが100万円を超えるのも珍しくありません。この時期は看護師としての経験と技術が最も評価される時期といえるでしょう。

50代以上のベテラン看護師のボーナス平均

50代以上のベテラン看護師のボーナスは、キャリアのピークを迎える時期です。厚生労働省の調査によると、50〜54歳では平均104.8万円と最高額に達し、55〜59歳でも103.6万円と高水準を維持しています。

しかし、60歳を境に大きく変化します。60〜64歳では68.9万円と約35万円も減少し、65〜69歳では54.3万円、70歳以上では51.0万円とさらに下がります。

この急激な減少は、定年後の再雇用による雇用形態の変更が主な要因です。多くの看護師が60歳を機にパートや契約社員へ移行し、勤務時間の短縮や役職の変更が行われるためです。

また、フルタイム勤務からの移行に伴い、基本給が下がることでボーナスも連動して減少します。

50代でのボーナスピークを経て、60代以降は働き方の変化とともにボーナスも変わるのが特徴です。

看護師のボーナス平均を都道府県別に分析

看護師のボーナス平均を都道府県別に分析

看護師のボーナスの地域差はどの程度あるでしょうか。ここでは、厚生労働省のデータから都道府県ごとのボーナスの平均額を見ていきます。

ボーナス支給額が高い地域ランキング

看護師のボーナス支給額は地域によって大きな差があります。厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計調査」によるボーナスの平均支給額が高い都道府県は、以下のとおりです。
看護師のボーナス平均額が高い都道府県 TOP5

ランキング

都道府県

支給額

1位

大阪府

106.8万円

2位

岩手県

105.8万円

3位

山口県

98.4万円

4位

秋田県

97.5万円

5位

京都府

96.4万円

参照:厚生労働省|令和6年賃金構造基本統計調査

最もボーナス平均額が高いのは大阪府で106.8万円、次いで岩手県の105.8万円山口県の98.4万円と続きます。

注目すべきは、上位5位に大阪府と京都府という大都市圏と、岩手県、山口県、秋田県という地方県が混在している点です。大都市圏では医療機関の競争が激しく、優秀な人材確保のために高待遇を提示する傾向があります。

一方、地方県では看護師不足が深刻で、人材確保のためにボーナスを含めた待遇改善に力を入れています

特に東北地方から2県(岩手県、秋田県)がランクインしているのは、地域医療を支える看護師の重要性が高く評価されているからといえるでしょう。高額ボーナス地域は、看護師の需要と供給バランスを反映した結果と考えられます。

地域による賞与格差の実態

先述した厚生労働省の調査によると、最高額は大阪府の106.8万円である一方、最低額の沖縄県では63.2万円と、実に43.6万円もの差があります。

興味深いのは、東京や神奈川などの首都圏が上位5位に入っていない点です。これは、首都圏では看護師の数が比較的充足している地域も多く、人材確保のために特別高いボーナスを支給する必要性が低い場合があるためです。

また、基本給が高く設定されている代わりに、ボーナス支給率が抑えられているケースも考えられます。

一方、岩手県や秋田県などの地方では、深刻な看護師不足を補うために高額ボーナスで人材を確保する傾向があります。

このような地域格差は看護師の年収に大きく影響するため、転職を考える際には基本給だけでなく、ボーナス支給実績も含めた総合的な待遇を比較検討しましょう。

ボーナスが高い病院の特徴と選び方

ボーナスが高い病院の特徴と選び方

続いて、高いボーナスが期待できる病院の特徴、そして選び方について解説します。高いボーナスの病院を選ぶ際のチェックポイントは以下のとおりです。
高ボーナスの病院を選ぶ際のチェックポイント
・ 病院の規模(1,000人以上の大規模病院はボーナスが高い傾向)
・ 設立母体(国立・公立病院や独立行政法人国立病院機構はボーナスが高い)
・大学病院(私立大学病院も民間病院よりボーナスが高い傾向)
・ 病院の経営状況(経営が安定している病院はボーナス支給も安定している)
・ 求人票のボーナス情報(賞与の欄に明記されているか確認)
・ ボーナスの支給回数(年2回か3回か)
・ ボーナスの計算方法(基本給の何ヶ月分か)
・ 役職手当の有無(役職につくとボーナスも増加する)
・ 査定制度の透明性(査定基準が明確か)
・ 他の看護師の評判や口コミ

国立・公立病院と私立病院のボーナス比較

国立・公立病院は看護師のボーナスが最も高い傾向にあります。これは公務員または準公務員として安定した待遇が保証されているためです。

同様に、独立行政法人国立病院機構も非公務員ながらボーナスは高水準です。私立大学病院はこれらに次ぎ、一般的な民間病院よりもやや高いボーナスを支給する傾向があります。

一方、民間病院は規模によって差があり、大規模病院では中程度のボーナスが期待できますが、個人病院ではボーナスが低いか、全く支給されないケースもあります。このように、病院の設立母体によってボーナスには明確な格差があることを知っておきましょう。
病院設立母体別のボーナス傾向比較

病院設立母体

ボーナス傾向

特徴

国立・公立病院

高い

公務員または準公務員として待遇が安定

独立行政法人国立病院機構

高い

元国立病院・国立療養所、非公務員だがボーナス水準は高い

私立大学病院

やや高い

民間病院より高い傾向にある

民間病院(大規模)

中程度

規模によって差がある

個人病院

低い〜なし

ボーナスがない場合もある

大学病院の看護師ボーナス事情

大学病院の看護師のボーナスは一般病院と比較して高水準である傾向が見られます。特に国立大学病院では公務員に準じた待遇が適用され、年間4〜5ヶ月分のボーナスが支給されるケースが一般的です 。

私立大学病院も比較的高いボーナスを支給していますが、国立に比べるとやや低めの傾向があります。

大学病院でボーナスが高い理由としては、教育・研究機関としての社会的地位や安定した経営基盤、高度な医療提供による収益性の高さが挙げられます。

安定した高額ボーナスが期待できる反面、高度医療に伴う業務負担の重さや、厳格な評価制度によるプレッシャーはデメリットです。ボーナスだけでなく、労働環境とのバランスを考慮した選択が重要です。

クリニックと大規模病院のボーナス格差

クリニックと大規模病院の間には、明確なボーナス格差が存在します。厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計調査」によると、1,000人以上の大規模病院では看護師の平均ボーナス金額が約99.6万円に達する一方、10〜99人規模の小規模施設では約64.7万円にとどまります。

この差は年間で約35万円にも及び、長期的なキャリアでは大きな収入差です。

この格差の主な要因は大規模病院では患者数が多く経営状況が良好であり、夜勤手当や役職手当が充実している点が挙げられます。

また、個人経営のクリニックでは、経営状況によってはボーナスが支給されないケースもあります。転職を考える際は、規模による待遇差も考慮しましょう。

看護師のボーナス支給時期と計算方法

看護師のボーナス支給時期と計算方法

看護師のボーナスの支給時期は、他の職種と大きな違いはありません。ここでは、ボーナス支給時期と査定について解説します。

夏のボーナスと冬のボーナスの違い

看護師のボーナスは一般的に年2回、夏と冬に支給されます。夏のボーナスは6月下旬〜7月上旬、冬のボーナスは12月中旬に支給されるのが標準的です。多くの医療機関では、冬のボーナスの方が夏よりも高額になる傾向があります。

これは病院の決算状況が反映されやすく、年度後半の冬期に余剰金を還元しやすいためです。

また、一部の医療機関では年3回のボーナス支給制度を採用しており、夏冬に加えて春(3月頃)にも支給される場合があります。ただし、病院の経営状況によってはボーナスが支給されないケースもあるため、求人情報での確認が重要です。

ボーナス査定の仕組みと影響する要素

看護師のボーナス査定は主に勤怠年次役職の3要素で評価されます。勤怠状況は重要な基準で、遅刻や欠勤はボーナス減額の要因となるため、注意が必要です。年次(勤続年数)が上がるほど基本給が上昇し、それに比例してボーナスも増加します。

役職も大きな影響を与え、看護主任、看護師長、看護部長と昇進するにつれて役職手当が加算され、ボーナスも増額されます。

また、病院の経営状況もボーナスに影響を与える重要な要素です。査定基準は病院によって異なるため、転職時には確認しておくとよいでしょう。

雇用形態別の看護師ボーナス比較

雇用形態別の看護師ボーナス比較

看護師の雇用形態は正社員だけではなく、契約社員やパートなども選べます。ここでは、雇用形態の違いによるボーナスの差について解説します。

正社員と契約社員のボーナス差

正社員と契約社員の看護師では、ボーナス支給に大きな差があります。契約社員の看護師はボーナスが支給される場合でも、金額は正社員のボーナスの一定割合にとどまるケースが一般的です。また、ボーナスが全く支給されないケースもあります。

さらに、契約社員は勤続年数によるボーナス増加も限定的で、長く働いても正社員ほどの増額が期待できません

パート看護師のボーナス支給状況

パート看護師のボーナスは、基本的に支給されないケースが多いのが現状です。非正規雇用の看護師へのボーナス支給率は低く、支給されても正社員より少額になる傾向があります。

ボーナスが支給される場合は、「勤続1年以上」「週の勤務日数が一定以上」などの条件が設けられていることが一般的です。

また、扶養内で働くパート看護師の場合、ボーナスも年収に含まれるため、支給額によっては社会保険の加入義務が発生する可能性があります。そのため、ボーナス時期に勤務時間を調整が必要になるケースもあるでしょう。

准看護師と正看護師のボーナス格差

准看護師と看護師(看護師)のボーナスには明確な格差が存在します。厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計調査によると、准看護師の平均ボーナス額は年間64.0万円であるのに対し、正看護師は83.5万円約20万円もの差があります。

この格差は資格の違いによる基本給の差が主な要因です。正看護師は准看護師より高度な医療行為が認められており、責任の重さや専門性の高さが評価されています。

また、ボーナスの支給率(基本給に対する割合)自体にも差があり、正看護師の方が高く設定されているケースが一般的です。キャリアアップを目指す准看護師は、正看護師資格取得によってボーナスを含めた年収アップが期待できるでしょう。

特殊なケースでの看護師のボーナス支給状況

特殊なケースでの看護師のボーナス支給状況

転職や産休・育休といった通常とは異なる状況で、看護師のボーナス支給はどのような影響を受けるでしょうか。ここでは、特殊なケースでの看護師のボーナス支給について解説します。

産休・育休中の看護師ボーナス

産休・育休中の看護師へのボーナス支給は、各医療機関の就業規則によって異なります。ボーナスの査定期間中の勤務日数が、一般的な判断基準です。

産前産後休業(産休)中のボーナスについては男女雇用機会均等法により、出産を理由とした不利益な取り扱いが禁止されています。多くの病院では、産休前の勤務実績に応じてボーナスが支給されます。

育児休業(育休)中は、育児・介護休業法により不利益な算定が禁止されていますが、完全に同額が保証されるわけではありません。査定期間中の勤務日数に応じて日割り計算されるのが一般的です。

産休・育休を検討する際は、事前に勤務先の人事部門にボーナスの支給条件を確認しておきましょう。

転職時のボーナス支給条件

転職のタイミングとボーナス支給には密接な関係があります。多くの医療機関では、ボーナス支給日に在籍していることが支給条件となっているため、支給日前に退職すると、それまでの勤務実績があってもボーナスを受け取れないケースがほとんどです。

一般的に、夏のボーナスは6月末、冬のボーナスは12月初旬から中旬に支給されます。査定期間(通常は半年間)の大部分を勤務していても、支給日前に退職すると全額不支給となる可能性が高いでしょう。

ボーナスを最大限に受け取りたい場合は、支給日後に退職するのが賢明です。転職先の入職時期と調整し、ボーナス支給後に退職する計画を立てることをおすすめします。

休職中のボーナス取り扱い

病気やケガで休職中の看護師は、原則としてボーナスが支給されないケースがほとんどです。多くの医療機関の就業規則には「休職期間は賞与の算定対象期間に含めない」と明記されています。

ただし、ボーナスの査定期間中に一定期間の勤務実績がある場合は、出勤日数に応じて日割り計算で支給される場合もあります。また、休職理由によって取り扱いが異なり、業務上の傷病による休職は一般的な私傷病よりも優遇される傾向があります。

休職前には必ず勤務先の就業規則を確認しておきましょう。

ボーナスアップを目指す看護師の転職戦略

転職するなら、ボーナスが多く支給される病院が望ましいと考える人がほとんどでしょう。ここでは、看護師が転職して高いボーナスを得るための方法を解説します。

転職でボーナスが高い職場を見つけるコツ

ボーナスが高い職場を見つけるには、求人票の「賞与」欄を必ず確認しましょう。国立病院機構や大学病院のような大規模医療機関は、一般的にボーナス支給額が高水準です。

また、病床数が多い病院や美容外科などの自由診療クリニックもボーナスが充実している傾向があります。

より確実に高ボーナスの職場を見つけるなら、転職エージェントの活用がおすすめです。エージェントは非公開求人を多数保有しており、これらは公開求人より好条件のものが多く含まれています。

大手転職エージェントに会員登録すると競争率の低い非公開求人にアクセスでき、内定も出やすくなります。複数のエージェントを併用すると、より多くの好条件求人に出会えるでしょう。

ボーナス交渉の方法と注意点

転職時のボーナス交渉は、面接の最終段階や条件提示の際に行うのが効果的です。交渉の際は、まず自分の市場価値を把握しておきましょう。同じ経験年数や資格を持つ看護師の平均ボーナス額を事前に調査し、根拠を持って交渉する姿勢が大切です。

具体的には前職でのボーナスの実績を伝えたり、認定看護師などの資格をアピールしたりすると説得力が増します。

また、転職エージェントを活用するのも有効な方法です。エージェントは交渉のプロであり、直接言いづらい条件交渉を代行してくれます。ただし、交渉の際は給与や休日といった他の条件とのバランスも考慮し、ボーナスだけを強調しすぎないよう注意しましょう。

キャリアアップでボーナスを増やす方法

ボーナスアップを実現するには、専門資格の取得が効果的です。認定看護師や専門看護師の資格を持つと、多くの病院で基本給に加算があり、結果的にボーナスも増額されます。

また、役職に就くことも重要な戦略です。看護主任になると基本給が上がるだけでなく、役職手当が付き、ボーナス算定の基礎額も増加します。

キャリアアップを効率的に進めるには、まず病院の評価制度を確認し、どのスキルや資格が評価されるかを把握しましょう。次に5年程度の具体的なキャリアプランを立て、計画的に資格取得と実務経験を積んでいきます。

また、院内の研修制度や資格取得支援制度を積極的に活用すると、効率的にスキルアップとボーナスアップの両方を実現できるでしょう。

看護師の転職サイトを活用してボーナスアップ

看護師の転職サイトを活用してボーナスアップ

転職で年収をアップさせるためには、転職サイトを活用しましょう。 ここでは、オリコン顧客満足度ランキングで調査した3つのエージェントを紹介します。
ナース専科 転職(旧:ナース人材バンク)
レバウェル看護
ナースではたらこ

ナース専科 転職(旧:ナース人材バンク)

ナース専科 転職には、以下のような特徴があります。
ナース専科 転職の特徴
・2025年オリコン顧客満足度調査 看護師転職 3年連続総合1位を獲得。
・全国20万件以上※の求人数を保有し、地域密着型のサポートを提供。
・ LINEなど希望の連絡方法で迅速かつ丁寧な対応が受けられる。
※2025年4月時点
ナース専科 転職は、前身の看護専門誌時代も含めると約40年の歴史を持つ「株式会社エス・エム・エス」が運営する医療・看護業界に特化した転職支援サービスです。

キャリアパートナーは地域担当制で、地域に根差したリアルな情報を共有しながら幅広い視点で求人を提案します。

また、臨床経験のある看護師も在籍しているため、看護師ならではの視点からのアドバイスも受けられます。
ナース専科 転職の口コミ
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利用者からは対応の早さや親身のサポートについて高評価の口コミが寄せられています。質の良いサポートとスピード感のある転職活動を求める看護師におすすめです。

レバウェル看護

レバウェル看護には、以下のような特徴があります。
レバウェル看護の特徴
・約14万件以上※1の求人を扱い、全国47都道府県に対応しています。
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※1 2025年4月時点 ※2 2017年実績
「レバウェル看護」(旧:看護のお仕事)は、医療・看護業界に特化した転職エージェントサービスです。

累計利用者数は61万人を突破しており、看護師向け転職エージェントの中でも人気のサービスとなっています。
※2024年10月末日時点

常勤・日勤常勤・夜勤専従常勤・夜勤専従パートなど多様な雇用形態に対応した豊富な求人が特徴で、詳細な職場情報を強みにアドバイザーが転職活動を全面的にサポートしてくれます。
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また、転職に関する様々なサポートを受けられる点が評価されており、初めての方でも安心して転職活動を進められるはずです。

ナースではたらこ

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※2025年4月時点
「ナースではたらこ」は、東証プライム市場上場企業であるディップ株式会社によって2009年から運営されているサービスです。

各施設の看護部長やそこで働いている方々へのヒアリング、現場訪問などで得た独自の職場情報を持っています。

自分で求人を探すだけでは手に入れにくい情報もキャリア・アドバイザーから教えてもらえるため、ミスマッチの少ない転職が期待できるでしょう。
ナースではたらこの口コミ
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    自分が希望している職場を伝えたらコンタクトをとってくれて面接までスムーズに持っていくことができた。

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