夜勤なしの看護師の年収と手取りは?日勤のみの給料相場を解説
また、夜勤なしで働くメリット・デメリットや、収入を維持しながら日勤のみで働ける職場、年収アップの方法もあわせて紹介します。
ワークライフバランスを重視したいと考えながらも収入面で不安を感じている看護師の方に役立つ情報をお届けします。
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目次
夜勤なし看護師の給料と年収相場
厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計調査」によると、看護師の平均月給は約36万円となっています。
詳細は後述しますが、この数字を基準に考えると、夜勤なしの看護師の場合は約30万〜32万円程度になると考えられます。
この差額は主に夜勤手当によるものです。勤務先の施設や地域による差はありますが、夜勤なしを選択する際は、この収入減を考慮した上で判断することが重要です。
それでは、夜勤なしの看護師の給与について、さらに詳しく見ていきましょう。
夜勤なし看護師の平均給与はどのくらいか
勤務形態 | 夜勤手当 | 夜勤回数 | 夜勤手当月額 |
---|---|---|---|
二交代制 | 1万1,368円/回 | 4.9回/月 | 5万5,703円 |
三交代制(準夜勤) | 4,234円/回 | 7.5回/月 | 3万5,374円(準夜・深夜合計) |
三交代制(深夜勤) | 5,199円/回 | 7.5回/月 | 3万5,374円(準夜・深夜合計) |
さらに、夜勤に伴う深夜割増賃金(22時〜5時の間の勤務に対して支給される割増分)も支給されないため、それらを考慮するとさらに収入差が生じることになります。
先に述べたとおり、看護師全体の平均月給は約36万円のため、夜勤なしで働く看護師の平均給与は月額約30万円〜32万円程度になると考えられます。
参照:日本看護協会|2023年病院看護実態調査 報告書
日勤のみ看護師の手取り額
よって、夜勤なしの看護師の月額の手取り給与は、総支給額の平均である約30万〜32万円の約8割、つまり23万〜25万円程度となります。
一方、看護師全体で見てみると、平均月給が約36万円のため、手取り給与は29万円程度となります。
夜勤なし看護師の平均年収
先述のとおり、夜勤ありと夜勤なしの場合では月給に約4万〜6万円の差があるため、年間では約48万〜72万円の差が生じることになります。
その数字をもとに考えると、夜勤なしで働く看護師の平均年収は450万〜470万円程度と考えられます。
項目 | 日勤のみの看護師 | 夜勤ありの看護師 | 差額 |
---|---|---|---|
平均月給(額面) | 約30万〜32万円 | 約36万円 | 約4万〜6万円 |
平均手取り額 | 約23万〜25万円 | 約29万円 | 約4万〜6万円 |
平均年収(額面) | 約448万〜472万円 | 約520万円 | 約48万〜72万円 |
ボーナス | 年間約84万円 | 年間約84万円 | なし |
日本看護協会|2023年病院看護実態調査 報告書
ライフスタイルや家庭の事情、キャリアプランに応じて、適切な働き方を選びましょう。
夜勤なしで働く看護師のメリットとデメリット
例えば、夜勤ありの場合は身体的・精神的負担が大きく、長期的に見ると健康リスクをもたらす可能性がありますが、夜勤なしであれば生活リズムが安定し、ワークライフバランスが向上します。
一方、キャリア面で見てみると夜勤なしの場合は、専門的な急変対応や、夜間特有の少人数体制下での看護経験が減少するため、キャリアアップに制約が生じる可能性があります。
看護師の道を選ぶ際は、夜勤の有無がもたらすメリットとデメリットを総合的に検討するのが重要です。
日勤のみで働くメリット
そのほかにも、日勤のみで働く場合はさまざまなメリットがあります。以下で詳しく解説します。
身体への負担軽減と健康的な生活リズム
特に、二交代制や三交代制の勤務では、短期間で生活リズムを変える必要があり、慢性的な疲労感や睡眠障害の原因になることがあります。
しかし、日勤のみの勤務では、毎日ほぼ同じ時間に起床・就寝するという自然な生活リズムを維持できるため、質の高い睡眠が確保されやすくなります。また、規則正しい生活は長期的には生活習慣病のリスク低減にもつながります。
仕事と家庭の両立の実現
また、夕方から夜にかけての時間を家族と過ごせるため、コミュニケーションもたくさんとれます。週末の予定も立てやすく、子どもの運動会や参観日といった学校行事も参加できるでしょう。
日勤のみの勤務は、充実した家庭生活を送ることができるという大きなメリットがあります。
職員数が多く安心して働ける環境
特に緊急対応が必要な場面では、複数の看護師で協力して対応できるため、精神的なプレッシャーも少なくなります。
また、経験豊富な先輩看護師や上司が勤務していれば、わからないことはすぐに相談できるため、特に新人看護師や経験の浅い看護師にとって心強い支えとなるでしょう。
さらに、医師やその他の医療スタッフが働いている時間帯でもあるため、チーム医療を円滑に行うことができるはずです。
日勤のみで働くデメリット
ここでは、デメリットについて詳しく解説します。
収入面での不安
また、夜勤ありの職場から日勤のみの職場へ転職する場合、基本給自体が低く設定されているケースもあり、さらに収入差が広がる可能性もあります。
キャリアアップやスキル向上の機会が限られる
具体的には、急変時の迅速な対応スキルや医師不在時の判断力、限られたリソースで優先順位を決定する能力などが養われにくくなります。また、昇進に際して夜勤経験の有無が影響する可能性もあります。
看護師としてキャリアアップを目指す人は、日勤のみの勤務を選ぶ際は慎重に検討しましょう。
転職先の選択肢が狭まる可能性
特に病院の正社員求人では、夜勤可能な看護師を優先的に採用するところも多いです。
クリニックや訪問看護ステーションなど、日勤のみの職場は数自体が限られており、「日勤のみ」「土日休み」「残業少なめ」といった条件の職場は競争率が非常に高くなっています。
日勤のみで高収入を目指せる看護師の職場
ここでは、日勤のみでも高収入が目指せる職場を5つ紹介します。
クリニック
夜勤手当はありませんが、専門性の高い科や最先端技術を扱うクリニックでは基本給が高めの場合があります。また、内科や小児科よりも、皮膚科や美容系、産婦人科のクリニックは比較的給与水準が高い傾向にあります。
クリニックで働くメリットは生活リズムの安定と残業の少なさですが、少人数体制のところが多いため急な休みが取りにくい、スタッフ間の人間関係が密になりやすいというデメリットもあります。
美容クリニック
主な業務は手術の介助、美容機器の操作、施術の説明や化粧品販売などの営業活動 も含まれます。平日は夕方まで、土曜日も勤務がある場合が多く、GWやお盆、年末年始などの長期休暇シーズンは繁忙期となるため休暇が取りにくい面もあります。
専門知識と接客スキルが必要ですが、業務が多岐にわたることもあり、夜勤のある職場を上回る収入を得られる可能性があります。
訪問看護ステーション
収入が高い理由は、一人で判断・対応する責任の重さや専門性の高さにあります。利用者ごとに最適なケアを提供するため、臨床経験が求められます。近年は在宅医療へのシフトが進み、需要も高まっています。
産業看護師
主な業務は健康診断の企画・実施、保健指導、職場の安全衛生管理、メンタルヘルスケア、応急処置などです。近年は従業員のメンタルヘルスの不調が増加傾向にあり、心のケアが重要な役割となっています。
規則的な勤務時間で生活リズムが整いやすいため、ワークライフバランスを重視する人に適しています。
日勤のみの病棟・外来
給与は冒頭で説明した日勤のみの場合の水準になりますが、手術室での勤務は専門性が高く、また緊急手術のオンコール対応が必要な場合もあるため、給与は高めの傾向があります。
病院内で働くメリットは、他の医療職との連携や専門性が維持できることなどが挙げられます。外来は時間帯によっては忙しいときもありますが、診療時間が決まっているため残業は少なめでしょう。
夜勤なしでも看護師の年収アップを実現する方法
以下で詳しく解説しますが、資格を取得することで資格手当を獲得したり、さきほど紹介した基本給が高めの職場へ転職したりするのもよいでしょう。
何より、自分の希望や生活スタイルに合った働き方を選び、計画的にキャリアを構築することが重要です。
正社員として夜勤なしで働く求人の探し方
さきほどお伝えしたとおり、日勤のみで正社員として働ける代表的な職場としては、クリニック、訪問看護ステーションなどに加え、健診センターなどがあります。
資格取得で手当アップを狙う戦略
ただし、大学院修士課程修了と実務経験5年以上が必要 なため、資格取得は容易なものではありません。
一方、認定看護師は特定の看護分野での熟練した技術を持つことを証明する資格で、感染管理や糖尿病看護などがあり 、月額8,500円程度 の手当が見込めます。
なお、医療ニーズの変化などから認定看護師の活動の幅が拡大していることを受け、規定改正により看護分野の統合や分野名の変更が行われています。
日勤のみでも福利厚生が充実した職場の選び方
また、退職金制度も重要です。制度の有無だけでなく、勤続年数による支給額の目安も確認することで、長期的な収入計画が立てられます。財形貯蓄制度なども確認しておくとよいでしょう。
そして、働きやすさに直結するのが有給休暇の取得率や育児支援制度です。有給休暇が取りやすい職場環境か、育児短時間勤務制度や子どもの看護休暇制度があるかなどをチェックしましょう。特に、子育て中の看護師には重要なポイントとなります。
これらの情報は求人票だけでは把握しきれないため、面接時に質問したり、転職エージェントを通じて詳細を確認したりすることをおすすめします。
子育て中の看護師におすすめの働き方と収入確保のコツ
まず、時短勤務や固定シフトが可能で、急な休みにも対応できる職場が理想的です。病院の外来部門やクリニック、健診センターなどは比較的勤務時間が規則的で、子どもの学校行事や急な体調不良にも対応しやすい傾向があります。
子育て支援制度が充実している職場を見つけるには、求人情報で「育児支援」「時短勤務」などの記載をチェックしましょう。さらに、面接時には有給休暇の取得率や、子育て中の先輩看護師の働き方なども質問しておくと実態がわかります。
収入面では、子育て期間中は時短勤務であっても、特定分野での専門性を高めることで収入アップにつなげることができます。外来で活かせたり、日勤業務に関連したりする分野を学習するとよいでしょう。
子育て期間中は収入が一時的に減少することも多いですが、長期的なキャリアプランを描き、子どもの成長に合わせた働き方の変化を想定しておくことが大切です。
自分と家族にとって最適なワークライフバランスを見つけることが、最終的な満足度と収入の両立につながります。
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