2015年07月06日 09時00分

「ブラック企業」ってどんな会社? 応募時に見極める“ポイント”は?

ブラック企業の例と見極めポイントは、転職・就職前にチェックしておくべき! [拡大する]

ブラック企業の例と見極めポイントは、転職・就職前にチェックしておくべき!

 厚生労働省は今年5月、従業員に違法な長時間労働を強いている大企業が、年3回是正勧告を受けた場合、社名を公表すると発表した。いわゆる「ブラック企業」対策で、それだけ社会問題として拡大しているといえるだろう。このような企業への就職は、是が非でも避けたいところ。そこで今回は、ブラック企業の「例」と「応募時に見極めるポイント」を紹介していこう。

■ブラック企業の例

 まずは、ブラック企業と疑われる例をテーマ別にみていこう。この事例から見分け方がみえてくるはずだ。

【労働法規】
・毎月80時間以上の残業をしている(関連:労働基準法)
・妊娠を告げたら退職を強要された(関連:男女雇用機会均等法、育児・介護休業法、労働基準法)
・セクハラをされているのに上司が黙認する(関連:男女雇用機会均等法)

【給与体系】
・給与が高すぎる、もしくは安すぎる
・サービス残業が常態化している(残業代の未払い)
・固定残業代制を導入しているが、雇用契約書に明記していない
・タイムカード等の労働時間管理に用いる帳票がない
・名ばかり管理職で過重労働させられる

【離職率】
・入社3年以内で離職する率が高い
・常に求人募集を出している
・休職・退職する社員が多い

【就業規則・雇用契約書】
・就業規則がない
・雇用契約書を交わしていない

 このほかにも、ブラック企業の例は数多くある。ただし、条件にもよるので、一概に決めつけることはできない。まずは上述のような企業も存在するということを知っておこう。

■応募時の見極めポイント

 ブラック企業を見分けるためには、そこで働いている自分の出身校のOB・OGに直接会って、企業風土等を確認するのが一番だが、難しければ以下を確認しよう。

【企業情報】
・社員数に対する募集人数が多すぎないか?
・ハローワークや求人サイトにいつも求人募集を出していないか?
・アルバイト比率は高いか?
・転職サイトの口コミで評判はどうか?

 転職サイトには、在職者や退職者の生の声が掲載されている。ただし、その会社が有利になるよう、関係者が書き込むこともあれば、ライバル社が不利になる内容を書くことも稀にあるため、あくまで参考程度にとどめるべきだ。

【面接】
・日程変更をした場合も柔軟に対応するか?
・採用担当や面接官など、社員はイキイキとしているか?
・面接官の自己紹介や質問等は適切か?
・社内(廊下やトイレ含む)は整理整頓されているか? 清潔感があるか?

 次回は、ブラック企業の大きな問題として挙げられる「サービス残業(固定残業代制)」について解説する。

【文/寺本亜紀(キャリア・コンサルタント)】
キャリア・コンサルタント。ライター、映像翻訳者(字幕・吹替)としても活動中。新卒採用やCSR、国連グローバル・コンパクトなど企業向けeラーニング研修教材の企画・制作もしている。

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