サービス残業代もらってる? 支払いに関係する「固定残業代制」とは…

残業しても給与に加算されない場合……「固定残業代制」が導入されている? [拡大する]

残業しても給与に加算されない場合……「固定残業代制」が導入されている?

 ブラック企業の問題で大きく取り上げられる“サービス残業”。もし、数十時間、残業しても給与明細に一切加算されない場合、“固定残業代制”を導入しているのかもしれない。実際、勇気を出して「残業代が支払われない」と上司に告げたところ、「うちの会社は固定残業代制だよ」と言われた人もいるそうだ。この固定残業代制はどういうものなのか? 詳しく紹介していこう。

■固定残業代制とは?

 固定残業代制とは、毎月決まった金額を“残業手当見込み”として実際の有無にかかわらず支給する制度のこと。一般的に、「定額残業手当」や「みなし残業代」とも呼ばれている。例えば、求人募集に「基本給は毎月30時間分の時間外手当を含む」などと書いてあれば、その会社は固定残業代制となる。

 「違法ではないのか?」と疑問に思う人もいるだろうが、過去の判例で見ると、【法定の割増賃金に代えて一定額の手当を支払うことも、法所定の計算による割増賃金を下回らないかぎりは適法である(関西ソニー販売事件-大阪地判昭63・10・26)】とされており、必ずしも違法とは限らない。ただし、導入するにはきちんとした手続きが必要だ。

▼固定残業代制の導入に必要な手続き

(1)就業規則や雇用契約書に残業代として具体的な額を明記する
(2)基本給と残業代が明確に分けられている
(3)残業が、賃金に含まれる時間(たとえば20時間)を超える場合は、その差額を支払うことを就業規則や雇用契約書に明示する
(4)基本給が最低賃金を下回らない

■そのほか残業に関する企業の対応

 適正な残業代を支払うべく、さまざまな取り組みを始めている企業もある。例えば、“残業申告制”だ。これは「残業を行う従業員は必ず申請書を提出する」と規定するもので、所属長の許可が下りたときだけ残業を認める制度。申請書には(1)残業をしなければならない理由(2)残業中に行う業務内容(3)残業したい時間数を書き、所属長はその残業が必要か否かを判断する仕組みとなっている。転職を考えている人は、このような企業の試みも確認しておくといいだろう。

 次回は、転職活動で役立つ「職務経歴書の書き方」を紹介する。

【文/寺本亜紀(キャリア・コンサルタント)】
キャリア・コンサルタント。ライター、映像翻訳者(字幕・吹替)としても活動中。新卒採用やCSR、国連グローバル・コンパクトなど企業向けeラーニング研修教材の企画・制作もしている。

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