看護師の履歴書の書き方|転職向けに志望動機や見本・封筒マナーも解説

看護師の履歴書の書き方|転職向けに志望動機や見本・封筒マナーも解説

看護師の転職活動において、履歴書は自分を最初にアピールする重要な書類となり、適切な書き方を知るだけで、採用担当者への印象が大きく変わります。

本記事では、看護師の履歴書作成の基本ポイント、項目別の具体的な書き方、効果的な職歴欄の書き方テクニック、送付方法などを解説します。

デジタル作成のメリットや最終確認ポイントなど、履歴書作成の全プロセスを網羅していますので、転職を考えている看護師の方はもちろん、新卒で就職活動中の看護学生の方にも役立つ情報が満載です。

mokuji目次

  1. 看護師の履歴書作成の基本ポイント
    1. 採用担当者に好印象を与える履歴書とは
    2. 看護師の履歴書作成に必要なもの(手書きの場合)
    3. 履歴書のサイズと記入方法の選び方
  2. 【項目別】看護師の履歴書の書き方・見本
    1. 1.写真貼付欄
    2. 2.学歴・職歴
    3. 3.免許・資格
    4. 4.志望動機
    5. 5.自己PR
    6. 6.本人希望欄
  3. 看護師の職歴欄の効果的な書き方テクニック
    1. 病院勤務の経験を魅力的に伝える方法
    2. 職歴が多い場合の効果的なまとめ方
    3. 非常勤・パート経験の記載方法
    4. 職歴が書ききれない場合の対処法
  4. 看護師転職における履歴書の送付方法
    1. 履歴書の封筒選びと宛名の書き方
    2. 送付状(添え状)の作成ポイント
    3. 履歴書を直接持参する際のマナー
  5. 看護師の履歴書作成後の最終確認ポイント
  6. 履歴書のデジタル作成と活用方法
    1. パソコンで作成する履歴書のメリット
    2. 看護師専用の履歴書作成ツールの活用法
  7. 好印象を与える履歴書で看護師転職を成功させよう

看護師の履歴書作成の基本ポイント

看護師の履歴書作成の基本ポイント

看護師の転職活動において、履歴書は第一印象を決定づける重要な書類です。

履歴書は、合格する要因にはならないものの落ちる原因になり得ます。

つまり、履歴書は減点方式で評価される傾向があり、誤字脱字や記載漏れなどの不備があると「仕事も雑なのではないか」という印象を与え、不採用につながりかねません。

丁寧に作成された履歴書は「この人と働きたい」と思わせるチャンスを生み出しますが、いかに素晴らしい実績やスキルがあっても、履歴書の質が低ければ面接の機会さえ失いかねないのです。

採用担当者に好印象を与える履歴書とは

採用担当者に好印象を与える履歴書は、「丁寧さ」「誠実さ」「熱意」が伝わるものです。

例えば、看護部長は専門性や看護への姿勢を、事務長は社会人としての基本的マナーを見ています。

細かいことですが、西暦と和暦を混在させないなど記載内容に一貫性があり、フォーマットが統一されていることが重要です。

また、志望動機が具体的で、応募先の特性に合わせた内容になっていることも大切なポイントです。

さらに、清潔感のある写真を使用し、余白を適切に保ちながら読みやすく整理された履歴書は、あなたの仕事ぶりの丁寧さを表します。

そして、誤字脱字のない履歴書は「細部まで気を配れる人」という印象を与え、採用担当者の心を掴むことができるでしょう。

看護師の履歴書作成に必要なもの(手書きの場合)

看護師の履歴書を手書きで作成するには、以下のものが必要です。

※パソコンで作成する場合はこちら(履歴書のデジタル作成と活用方法)
  • 適切な履歴書用紙
  • 予備の履歴書
  • 3ヶ月以内に撮影した証明写真
  • 黒のボールペンまたは万年筆
  • 丁寧に書ける環境
まず、履歴書用紙(A4サイズ・見開きA3)を用意します。

コンビニや100円ショップでも購入できますが、職歴や資格を書くスペースが十分あるものを選びましょう。

また、書き間違えは修正液や二重線での訂正ができないため、必ず予備の履歴書を用意してください。

写真は3ヶ月以内に撮影したもので、サイズは40mm×30mmのものを準備します。ジャケット着用で清潔感ある写真が望ましいです。

履歴書の記載には消せるボールペンはNGのため、黒の油性ボールペンまたは万年筆を使用します。丁寧に記載できる環境を整え、落ち着いて作成するようにしましょう。

従来、広く使用されてきたJIS規格の履歴書様式には、性別や配偶者の有無といった個人情報の記載欄が設けられていましたが、プライバシーへの配慮からその必要性が見直されるようになりました。

こうした背景を受けて、2020年7月には日本規格協会がJIS様式を廃止。その後、厚生労働省は2021年4月に「性別欄は任意」「扶養家族や配偶者に関する項目を省略」といった内容を含む新たな履歴書の様式例を公開しています。

現在では、この厚労省様式に準拠した、より個人情報に配慮した履歴書が一般的になりつつあります。性別や家庭状況の記載が不要な場合には、この様式を選ぶのが安心でしょう。

※参考: 厚生労働省「新たな履歴書の様式例の作成について

履歴書のサイズと記入方法の選び方

履歴書のサイズはA4(見開きA3)が一般的です。それより大きいと封筒に入らず、小さすぎると文字が書きにくく、また読みづらくなります。

記入方法については、手書きでもパソコンでの作成でもどちらでも構いません。

ただし、応募先から「手書きで」「パソコンで」という指定がある場合は、必ずその指示に従いましょう。

手書きとパソコン作成のメリットとデメリットは以下のとおりです。
手書きとパソコン作成の履歴書比較表

手書き

パソコン作成

メリット

・誠実さや丁寧さが伝わる
・面接官に好印象を与えやすい
・個性や人柄が出る
・どこでも作成可能

・修正、再利用、更新が容易
・文字がきれいで読みやすい
・コピーや保存が簡単
・作成時間を短縮できる

デメリット

・書き間違えると最初から書き直し
・字のきれいさに自信がない人は不利
・作成に時間がかかる

・誠実さや熱意が伝わりにくい
・プリンターが必要
・手書きを指定される場合がある

適している人

・丁寧な字が書ける人
・従来の価値観を重視する病院へ応募する人
・個性をアピールしたい人

・字のきれいさに自信がない人
・効率を重視する人
・複数の医療機関に応募予定の人

先にも述べましたが、手書きの場合は黒の油性ボールペンを使用し、丁寧な字で記載します。

近年はパソコンで作成した履歴書を受け付ける医療機関も増えていますが、特に採用担当者が年配の方であるほど、手書きを好む傾向があります。

どちらの方法でも、丁寧に作成するのが最も大切です。

【項目別】看護師の履歴書の書き方・見本

【項目別】看護師の履歴書の書き方・見本

※上の画像の各項目の番号と、本章の各見出しにふられている番号が対応しています。

履歴書の各項目には、看護師としての専門性やあなたの人柄を効果的に伝えるためのポイントがあります。

写真の選び方から、最も重要な志望動機や自己PRの作成方法まで、項目別に適切な記載方法を解説します。

1.写真貼付欄

履歴書の写真は、あなたの第一印象を大きく左右する重要な役割を担っています。

サイズは40mm×30mmで、必ず3ヶ月以内に撮影したものを使用しましょう。

服装はスーツやジャケットを着用し、髪色は落ち着いた色で、長い髪はまとめるのが基本です。表情は、歯を見せない程度の自然な微笑みが好印象を与えます。

写真の撮影は、駅前などにある証明写真機でも可能ですが、写真館やフォトスタジオで撮影してもらうと、プロのカメラマンが適切な光や角度を計算したうえで撮影してくれるため、見栄えが良くなります。

スナップショットやプリクラなど、カジュアルな写真は絶対に使用しないでください。

2.学歴・職歴

A学歴・職歴

学歴・職歴欄は、正確性と一貫性が重要です。

まずは最初の行に「学歴」と書き、中学校は卒業年次のみ、高校以降は入学・卒業年次の両方を記載します。学校名や学部・学科は省略せず正式名称を用いましょう。

職歴は法人名と病院名を必ず記載し、所属部署や科も明記します。正職員以外の場合は「非常勤として入職」のように雇用形態を明記します。

そして、現在も在職中なら「現在に至る」、退職した場合は「一身上の都合により退職」と記載します。

よくある間違いとして、退職を記載しなかったり、前職の法人名を「〃」で省略したりすることなどが挙げられますが、各職歴を1行ずつ丁寧に記載しましょう。また、西暦か和暦かも統一してください。

職歴が多く記入欄を確保したい場合などは高校入学、もしくは高校卒業からの記載でも問題ありません。

3.免許・資格

B免許・資格

免許・資格欄は取得順に記載し、正式名称で記載します。

看護師免許は必ず「看護師免許 取得」と明記してください。その他、救急法基礎講習修了やICLS修了などの医療関連資格や普通自動車運転免許なども記載しましょう。

仕事に直接関係しない資格でも、基本的にはすべて記載し、記載スペースが足りない場合は備考欄を利用します。

趣味の認定資格やスポーツの級・段などは、記載してもしなくても構いません。

また、現在資格取得に向けて勉強中の場合は、最後に「○○資格 取得予定(○年○月)」のように記載することも可能です。

ただし、受験予定もない資格を記載することは避けましょう。どの程度の合格見込みであるか、面接の際に質問される可能性も当然ありますので、その際は事実を伝えるようにしましょう。

資格欄も、学歴・職歴と同様に、西暦か和暦かを統一して記載することが大切です。

4.志望動機

志望動機は、履歴書の中で最も重要な項目です。採用担当者はここであなたの熱意や適性を判断します。

「土日休みだから」「給料が高いから」といった待遇面を志望理由とするのは避け、専門職としての姿勢や考えを示しましょう。

まず、看護師になった理由やきっかけから始め、前職でどのような患者を対象に、どんな看護を実践していたかを述べます。

そこで学んだことや大切にしていたことについて、具体的なエピソードを交えながら記載し、それらを踏まえてなぜこの施設を選んだのかを説明します。

最後に、応募先でどのような看護を実践したいかという展望で締めくくると良いでしょう。
私は祖母の入院、看護体験をきっかけに看護師を志しました。患者様の心身をサポートできる看護に魅力を感じています。

大学病院内科では5年間勤務し、慢性疾患患者の看護と生活指導を担当してきました。特に糖尿病患者の指導では、個々の生活背景に合わせたアプローチを実践し、新人教育も2年間経験しました。この経験から、患者様との信頼関係構築と個々の価値観を尊重したケアの重要性を学びました。

貴院は地域医療連携に力を入れており、退院後も患者様の生活をサポートする体制に共感しています。私自身、継続的なケアの必要性を感じていたため、貴院で働きたいと考えました。

今後は経験を活かし、多職種と連携しながら地域に根ざした看護を提供し、後輩育成にも貢献していきたいと思います。

5.自己PR

自己PRは、あなたの強みや看護師としての価値観を効果的に示す重要な項目です。

特に、職務経歴書を提出しない場合は、この欄でスキルや経験をしっかりとアピールしましょう。

冒頭であなたの強みを一言で述べ、その強みに関連する具体的なエピソードを紹介し、最後に意欲的な姿勢を伝えるという流れで作成するのがおすすめです。

体力」「傾聴力」「細やかな観察力」など、看護師として活かせる強みや経験を具体的に記載しましょう。なお、応募先の看護部門の理念や方針とマッチする内容を選ぶと好印象です。

長所と短所を書く欄がある場合は、短所はカバーする努力をしていることを添えましょう。

例えば「細部にこだわりすぎる」という短所は「丁寧な仕事ができる」という長所の裏返しでもあります。

具体的なエピソードを交えることで説得力が増し、あなたの人間性や看護観が伝わります。
私の強みは、患者さんに寄り添ったコミュニケーション力とチーム医療における調整力です。

前職では、さまざまな背景を持つ患者さんとの信頼関係構築に力を入れ、小さな変化も見逃さないよう心がけました。その結果、多くの患者さんから信頼を得ることができました。

また、多職種カンファレンスでは看護師の視点から積極的に情報共有し、チーム医療の円滑な進行に貢献してきました。

日々の業務では優先順位を考えた効率的な行動を心がけ、緊急時にも冷静な判断ができると評価されています。今後もこれらの経験を活かし、患者さん中心の看護とチーム医療に貢献していきたいと考えています。

6.本人希望欄

本人希望欄は、就労条件や配属希望などを記載する項目です。

基本的には「貴院の規定に従います」と記載するのが無難ですが、入職可能な時期、希望する部署や科、勤務形態(日勤のみ、夜勤可能など)、転居を伴う転勤の可否など、譲れない条件がある場合は簡潔に記載しましょう。

ただし、給与や待遇面についての希望を記載するとマイナスイメージになる可能性があるため注意が必要です。

子育てなど家庭の事情による時間的制約がある場合も、シンプルに「家庭の事情により、18時までの勤務を希望します」など、理由を詳しく述べずに記載するのが良いでしょう。

特別な希望がない場合でも、空欄にせず「貴院の規定に従います」と記載してください。
特にない場合
「貴院の規定に従います。」
時間的な制約がある場合
「家庭の事情により、18時までの勤務を希望します。」
希望する診療科がある場合
・第1希望: 〇〇科
・第2希望: ××科
・第3希望: ▲□科
転居を伴う転勤が出来ない場合
「高齢の母と同居しているため、転居を伴う勤務は難しく、勤務先は首都圏内に限らせていただけますと幸いです。ご理解のほど、よろしくお願いいたします。」

看護師の職歴欄の効果的な書き方テクニック

看護師の職歴欄の効果的な書き方テクニック

看護師の履歴書において、職歴欄はあなたの専門性や経験を示す項目です。

採用担当者は、ここから臨床経験、スキル、キャリアの一貫性を判断します。

職歴欄で看護師としての価値を最大限にアピールするためのテクニックについて、詳しく解説します。

病院勤務の経験を魅力的に伝える方法

基本的なことですが、勤務した医療機関の名称は「医療法人○○会 ◯◯病院」のように、法人名と病院名の両方を正式名称で記載します。

これにより、病院の特性や規模感が伝わります。次に「消化器内科・外科混合病棟(45床)」など、所属部署や科を記載し、専門分野を明確にしましょう。

経験を伝える際は、「人工呼吸器管理」「プリセプター経験」などの具体的な業務内容や、「患者満足度向上に貢献」といった成果を簡潔に記載すると良いでしょう。委員会活動や研究発表などの付加的経験も積極的に記載してください。

複数の病院勤務経験がある場合は時系列順に整理し、キャリアの成長過程が見えるような構成とします。

特に、応募先が重視するスキルに関連する経験を強調することで、「この職場で活躍できる人材」という印象を与えることができるでしょう。

職歴が多い場合の効果的なまとめ方

職歴の多さが必ずしもマイナスに働くとは限らないため、短期間の勤務でも自己判断で削除せず、すべての経歴を記載しましょう。「短い期間の勤務だから書かなくていい」と判断すると、後で矛盾が生じる可能性があります。

職歴の効果的な整理方法として、時系列順としながらも、応募先の業務と関連性の高い職歴は重点的に記載するのがおすすめです。

転職が多い場合は、転職理由を「スキルアップのため」「家庭の事情」など簡潔に記し、キャリアに一貫性があることを示しましょう。

非常勤・パート経験の記載方法

非常勤やパート勤務の経験もきちんと記載することが重要です。

非常勤として入職」「パートとして勤務」など、雇用形態を明記することで、採用担当者はあなたの就業状況を正確に把握できます。

記載方法としては、「令和3年4月 ○○クリニック入職(パート)」のように単独で記載する方法と、「令和2〜4年 パート看護師としてクリニック3施設に勤務」のようにまとめて記載する方法があります。

病院に看護師として勤務していた経験は、雇用形態に関わらず強調すると良いでしょう。

職歴が書ききれない場合の対処法

職歴が多く履歴書に書ききれない場合は、いくつかの対処法があります。

まず、入職と退職を「○○病院入職(平成◯◯年◯月退職)」と1行にまとめたり、配属先や業務内容を省略して、医療機関名と在籍期間のみを記載したりすることでスペースを節約できます。

また、学歴を高校卒業から記載する、非常勤の職歴をまとめて記載するなどしても良いでしょう。

職歴欄の大きな履歴書フォーマットを選んだり、パソコン作成で文字サイズや行間を調整したりするのも一つの方法です。

それでも書ききれない場合は、直近の主要な職歴のみ記載し、「詳細は職務経歴書に記載」などと明記して職務経歴書で補完しましょう。

看護師転職における履歴書の送付方法

看護師転職における履歴書の送付方法

看護師の転職活動では、履歴書の内容だけでなく、その送付方法も採用担当者への印象に影響します。

適切な封筒の選び方や宛名の書き方、送付状の添付、直接持参する際のマナーなど、履歴書の提出方法には守るべきルールがあります。

履歴書の封筒選びと宛名の書き方

履歴書の封筒選びと宛名の書き方

履歴書は A4サイズ(角形2号)の白封筒に入れるのが一般的です。この封筒は、以下の6つのステップで作成が完了します。
  1. 【表】郵便番号、住所を書く(縦書き、漢数字)
  2. 【表】宛名を書く
  3. 【表】「履歴書在中」と赤字で書く
  4. 【裏】自宅の住所と自分の名前を書く
  5. 【裏】のりで封をする
  6. 【裏】「〆」印を入れる
まず、表面に郵便番号と宛先住所を縦書きで記載します。

住所は「一丁目二番地三号」のように漢数字で省略せず書きましょう。

次に、宛名を正式名称で記載し、左側に赤字で「履歴書在中」と明記します。

裏面には、左下に自宅の郵便番号と住所、そして自分の氏名を縦書きで記載します。

封筒に入れる書類の順番は、上から「送付状(添え状)→履歴書→職務経歴書→その他の応募書類」となります。これらをクリアファイルにまとめ、封筒を表面から見たときに一番上が送付状(添え状)になるよう書類を入れ、のりで封をして「」の印を記載します。

こうした細かい配慮が、あなたの几帳面さや社会人としてのマナーの理解度を示し、書類選考前の第一印象を良いものにします。

特に医療機関では、細部への注意や正確さが重視される文化があるため、履歴書の送付方法にも気を配りましょう。

送付状(添え状)の作成ポイント

送付状(添え状)の作成ポイント

履歴書を郵送する際には、送付状(添え状)を添えるのが礼儀です。作成ポイントは5つあります。
  1. 宛名は正式名称で書く
  2. 「拝啓」で始まり「敬具」で終わる
  3. 時候の挨拶を入れる
  4. 同封書類の説明を簡潔に書く
  5. 日付と自分の名前を書く
まず、宛名は「医療法人□□□会△△病院 人事課 採用ご担当者様」のように正式名称で書きます。

文章は「拝啓」で始め、「敬具」で締めくくります。

そして冒頭には「◯◯の候 皆様ご清祥のこととお喜び申し上げます貴院益々ご清栄のこととお慶び申し上げます」などの時候の挨拶を入れ、本文では「貴院の採用試験に応募したく求人に応募させていただきたく、応募書類を送付いたします」といった簡潔な内容を記します。

そして最後に、日付と自分の名前を記載します。

送付状は白い便箋を使用し、手書きの場合は黒のボールペンで丁寧に書きましょう。パソコンで作成する場合もシンプルなフォントと書式を心がけます。

送付状のテンプレートは転職サイトなどでも公開されていますので、参考にすると良いでしょう。

履歴書を直接持参する際のマナー

面接当日に履歴書を直接持参する場合でも、封筒に入れて持参するのがマナーです。

この場合、封筒の表面に宛名などを書く必要はありませんが、左下に「履歴書在中」と赤字で書き、裏面には自分の住所・氏名を記載しておきましょう。

また、郵送と異なり、封をする必要はありません。

面接官に直接手渡しする場合は、封筒から履歴書を取り出し、クリアファイルに入れたまま提出します。「履歴書を持参しました」と一言添えると良いでしょう。

受付で提出する場合は、封筒に入れたまま渡しても問題ありません。

持参する際は、履歴書を折り曲げたり、ポケットに入れたりするのは避け、カバンの中でも折れ曲がらないよう大切に保管しましょう。

看護師の履歴書作成後の最終確認ポイント

看護師の履歴書作成後の最終確認ポイント

履歴書を提出する前に、必ず最終チェックを行いましょう。チェックすべきポイントを以下の表にまとめました。

チェックポイント

具体的な内容

誤字脱字のチェック

誤字脱字がないか、また医療機関名や資格名は正確に記載されているか

数字の間違いのチェック

西暦または和暦で統一されているかも含め、生年月日や職歴の年月日などの数字が正しく記載されているか

空欄がないかのチェック

記載することがない場合は「特になし」と記載するなどして、すべての項目が埋まっているか

読みやすさのチェック

箇条書きや段落分けを行い、読みやすいレイアウトになっているか

志望動機の整合性チェック

応募先の特徴や理念と、自身の志望動機や看護観が一致しているか

なお、同じ内容の履歴書を再度作成したり、面接時に自分が何を書いたか確認したりするため、履歴書のコピーや電子データは必ず保管してください。

面接では履歴書に記載した内容について質問されるため、記載内容を振り返り、一貫した説明ができるよう準備しておきましょう。

履歴書のデジタル作成と活用方法

履歴書のデジタル作成と活用方法

看護師の履歴書作成方法も変わりつつあります。

以前は手書きの履歴書が推奨されていましたが、今ではパソコンで作成した履歴書も受け入れられるようになり、専用の作成ツールも登場しています。

これらを活用することで、効率的に履歴書を作成できます。

ここでは、履歴書をパソコンで作成するメリットについて解説します。

パソコンで作成する履歴書のメリット

多くの医療機関でパソコン作成の履歴書が受け入れられるようになった現在、履歴書をパソコンで作成する主なメリットは以下の通りです。

看護師の履歴書をパソコンで作成するメリット

  • 修正が容易で、誤字脱字をすぐに直せる
  • 読みやすく整ったフォントで印象が良い
  • コピーが簡単なため複数作成しやすい
  • データとして保存でき、次の転職で再利用できる
注意点は、印刷品質と用紙選びです。

普通のコピー用紙ではなく、厚手の上質紙を使用すると市販の履歴書に近い印象になります。

また印刷方法は、自宅のプリンターの他、コンビニのプリントサービスも便利です。

コンビニでは、USBメモリやスマホからの印刷も可能で、プリンターを持っていない方でも高品質な印刷ができます。

コンビニで印刷する場合、用紙は家庭用プリンターで一般的に使われる普通紙より上質なものが使われている場合が多いため、あらかじめコピー機にセットされているもので問題ありません。

自宅で印刷する場合は、市販の履歴書と同程度である0.2mmほどの厚手の用紙を用意したほうが良いでしょう。

看護師専用の履歴書作成ツールの活用法

看護師向けの転職サイトなどでは、専用の履歴書作成ツールを提供しているところもあります。

これらのツールは看護師の職種特性を考慮して設計されています。ツールを活用する主なメリットは以下の通りです。
  • 看護師特有の項目(資格欄、実務経験など)が充実している
  • 書き方のマナーを気にせず、画面の指示に従って入力するだけで完成する
  • 場所を選ばず、スマホやPCから簡単に作成できる
  • 看護師の転職に適したフォーマットが整っている
  • 転職サイトによっては専門アドバイザーのサポートが受けられる
転職サービスによっては、こうしたツールの利用だけに留まらず、専門のアドバイザーによって転職活動全体をサポートしてもらえる場合もあります。

特に転職が初めての方や、自分のアピールポイントの整理に悩む方は、そうしたサポートを積極的に活用しましょう。

好印象を与える履歴書で看護師転職を成功させよう

看護師の転職活動において、履歴書は単なる経歴書ではなく、あなたの専門性、人柄、仕事への姿勢を伝える重要なツールです。

基本的なマナーを守りながらも、自分らしさや看護への思いを効果的に伝えることで、採用担当者の心に響く履歴書が完成します。

写真選びから志望動機の書き方、職歴の記載法、送付方法まで、細部に気を配った丁寧な履歴書作成が、あなたの看護師としての価値を最大限に引き出し、理想の職場への第一歩となるでしょう。

オリコン顧客満足度ランキングでは、実際に人材紹介会社(転職エージェント)を利用して転職したことがある看護師へのアンケート調査をもとに算出した「看護師転職 顧客満足度ランキング」を発表しています。

看護師として別の職場への転職を検討される際は、こちらもぜひ参考にしていただき、自分に合ったより良い選択肢を見つけてみてください。

※本記事では一般的な例をもとに情報をまとめています。また、情報は公開日現在のものです。
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