2014年10月24日 21時10分

血液判断や加齢臭もNG!? 職場に蔓延る“10のハラスメント”

ハラスメント事情を知って、よりよいオフィス環境づくりを目指そう! [拡大する]

ハラスメント事情を知って、よりよいオフィス環境づくりを目指そう!

 妊産婦の職場復帰を妨げる「マタニティハラスメント=マタハラ」が、ここ数年新たなオフィストラブルとして扱われている。最近ではカラオケにまつわる「カラオケハラスメント=カラハラ」など、職場には様々な“○○ハラスメント”が存在している。知らないまま加害者・被害者にならないように、オフィスに蔓延する10のハラスメントをみていこう。

 まず「ハラスメント」とは、本人の意図とは関係なく他者への発言や行動によって、相手を不快にさせたり、尊厳を傷つけたり、また不利益や脅威を与えること。「セクシャルハラスメント=セクハラ」、「パワーハラスメント=パワハラ」、「モラルハラスメント=モラハラ」は、3大ハラスメントとして広く知られている。このほかどのようなケースが存在するのか? 

1)ブラッドタイプハラスメント
血液型(blood type)性格診断に基づいた偏見により、血液型と性格に関連があるかのように相手の性格や能力を決め付け、仕事の担当や人事異動を決定すること。

2)カラオケハラスメント(=カラハラ)
カラオケに関する嫌がらせ。会社の飲み等の断りづらい状況で、人前で歌うことが苦手な人、歌いたくない人を無理にカラオケに誘い、歌うことを強要すること。

3)アルコールハラスメント(=アルハラ)
お酒に関わる嫌がらせのこと。アルコール薬物問題全国市民協会(ASK)よる定義項目は、「飲酒の強要、一気飲ませ、意図的な酔いつぶし、飲めない人への配慮を欠くこと、酔ったうえでの迷惑行為」としている。

4)スモークハラスメント
上司等からの「タバコ吸っていい?」の喫煙の許可を断り切れず、受動喫煙を避けられない状況を強いられること。喫煙にまつわるハラスメント行為全般を意味する。

5)スメルハラスメント ※「スメル(smell)=臭い」
職場において、体臭や口臭等の臭いによって周囲に不快感を与えること。また女性の強い香水や柔軟剤の臭い、高齢者の加齢臭等も対象とされることがある。

6)リストラハラスメント ※「リストラ(restructuring)=日本では退職勧奨の意味」
リストラ対象者に、部署ぐるみ、会社ぐるみで嫌がらせを行い(出社したら机が窓際に移動していた等)、自分から「辞める」と言わせるように仕向けること。

7)セカンドハラスメント ※「セカンド(second)=二次」
会社の相談窓口にセクハラの苦情申立てをした際、担当者等から「あなたも挑発したのではないか」等の追い打ちをかけるようなことを言われ、二次的な嫌がらせを受けること。

8)ラブハラスメント
新語であり、「モラルハラスメント」の一種。恋愛及び性に関する話題を公共の場及び他者の面前で持ち出すことにより、他者に精神的苦痛を与えること、またその行為全般を指す。

9)マリッジハラスメント
職場等で未婚の女性や男性に対して、「結婚はまだ? なぜしないの?」等失礼な発言をして、周囲が独身者に結婚するようにプレッシャーをかける嫌がらせのこと。

10)マタニティハラスメント
職場において、妊娠・出産に伴い働く女性に不当な扱いを行ったり、無理やり重労働をさせたり、妊娠・出産を機に解雇するために会社が行う嫌がらせのこと。

 ここ数年、職場においてさまざまなハラスメントが増加する一方で、その判定基準はいまだ明確ではない。しかし、社会的な立場を利用し、弱い立場の相手に対する嫌がらせが横行していることも事実。被害を受けても口に出せず、うつ病を患ったり、勤労意欲を失ってしまう前に、まずはハラスメントの概要を知り、自分にあった改善策を見つけよう。また、職場でのハラスメントゼロをめざし、相手を思いやる行動を心がけてほしい。

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