2014年03月31日 09時30分
職場におけるセクハラを検証! その常識はセーフorアウト?
もしもハラスメントの被害を受けていると感じたら、すぐ会社の相談窓口や産業医に相談しよう。
4月から新年度がスタート。心新たに仕事に臨もうとする一方で、転職や人事異動に伴い、新たな人間関係に不安を抱える人もいるのでは? そこでORICON STYLE・Careerでは、職場にはびこる「ハラスメント」事情を特集。職場で起こりそうな事例をもとに「Q&A方式」で、ハラスメントか否かをジャッジし、改善ポイントや注意点を解説していく。第1弾となる今回は、3大ハラスメントの中から『セクハラ』を検証。
「職場」とは、「事業主が雇用する労働者が業務を遂行する場所」を指すが、労働者が通常就業する以外の場所であっても、労働者が業務を遂行する場所であれば「職場」に含まれる。例えば、取引先の事務所、取引先と打合せをするための飲食店(接待の席も含む)、顧客の自宅、取材先、出張先、業務で使用する車中も「職場」となることを覚えておこう。
【ケース1:女性の派遣社員の相談】
「派遣先の男性課長が、“仕事の連絡用”にと携帯電話のメールアドレスを聞いてきました。仕事用と言われたため断ることができず教えたのですが、その日からメールでしつこく“ふたりで食事に行こう”と誘われます。今のところ誘われた日は都合が悪いとやんわり断っていますが、契約を更新してもらえないのでは…と思うとはっきり断ることができません」
回答:アウト/セクハラとみなされる可能性あり。
≪解説≫職場での立場を利用した誘いは断りづらいものだが、曖昧な態度や返事では相手にその気があると誤解される可能性もある。ひとりで解決するのが難しい場合は、社員の場合は上司か会社の相談窓口に、また、派遣社員の場合は派遣元に相談することも考えよう。派遣社員がセクハラを受けた場合には、「派遣元と派遣先の両方の会社にセクハラ防止の措置義務がある」と男女雇用機会均等法で定められている。
【ケース2:女子社員の相談】
「仕事終わりのデートに備え、勝負服で会社へ行ったら上司に『派手すぎる!』と、職場での服装を注意されました。『今後、過激なミニスカートや胸元が大きく開いたシャツは仕事にふさわしくないので職場に着てこないように』と言われましたが、服装は私の自由。ひどすぎませんか?」
回答:セーフ/セクハラとはいえない。
≪解説≫その職場に相応しい服装、髪型をするのはビジネスマナーの基本と心得るべき。一般的に女性は「おしゃれ」として露出度の高い服装をしている場合が多いが、TPOの順守は必須。職場の雰囲気が壊れる原因にもつながるので、職場では男女を問わず「おしゃれ」を優先するよりも、自社の風土に合った職場にふさわしい服装を心掛けよう。
【ケース3:男性社員の相談】
「上司は風俗通いが好きで、自分も何度か誘われています。断り続けているのですが、女性経験のことや同性愛を疑うようなことまで言われ困っています…。これってセクハラですか?」
回答:アウト/セクハラとみなされる可能性あり。
≪解説≫当初は、女性に対するセクハラ想定だったが、平成19年4月に改正男女雇用機会均等法が施行され、男性に対するセクハラも均等法上の規制対象に。プライバシーや身体的特徴など同性同士なら許されると思った言動も、相手が不快に感じればセクハラとみなされる可能性がある。また、女性から女性に対して行う場合についても同様だ。
勘違い上司からの再三の食事の誘いや、勝負服での出勤で注意を受けるなど、職場で起こりうるトラブルは千差万別。ただし、自分の常識は他人の非常識。相手の人格を認め、尊重し合いながら仕事に就くことを心がけ、もしもハラスメントの被害を受けていると感じたら、会社の相談窓口や産業医に相談しよう。
※状況や発言内容等によってハラスメントの判断が異なる場合がある。
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