【働きビト】大泉洋、俳優最後の日への覚悟ある「常に懐に辞表を」

北海道のローカルタレントから全国区の俳優へと突き進んだ大泉洋の仕事論とは?(撮影:逢坂聡) [拡大する]

北海道のローカルタレントから全国区の俳優へと突き進んだ大泉洋の仕事論とは?(撮影:逢坂聡)

 北海道出身の演劇ユニット『TEAM NACS』の看板俳優として活躍し、バラエティ番組『水曜どうでしょう』で道民の心を掴んだ大泉洋。今や年に数本の主演作が公開されるなど、押しも押されもせぬ全国区の俳優となった。そこで、オリコン“Career”の連載『働きビト』では、上京を決めた転機や、役者を続ける覚悟など“大泉洋の仕事論”を取材。明るく人当りのいいキャラクターの裏側にある、バラエティ、ナックス、俳優業のすべてに対する“ボロボロになっても続ける美学”を伺った。

■役者を続ける覚悟「ポケットには常に辞表を入れて」

―― 俳優として活躍を続けられる一方で、北海道では何年もずっとバラエティ番組を続けていらっしゃいますよね?

 僕にはバラエティも必要なんです。お芝居もバラエティも、どっちもないとバランスがとれない。役者だけやってたら、バラエティがしたくなる。バラエティばかりを詰め込めば、きっと芝居が必要になるんです。どちらも僕にとっては必要不可欠な要素ですね。

―― 北海道のラジオやバラエティ番組で引っ張りだこだった20代を経て、お芝居で東京進出。何か舵を切るきっかけがあったのでしょうか?

 当時の僕は、ナックスの舞台が年2本、ラジオのレギュラーも7〜8本を抱えていて、この先も北海道でずっとバラエティを続けていくことに、まったく不満はなかったんです。以前の僕の座右の銘は、「人生 半身浴」(笑)。どんなことに対しても、背伸びをしてもしょうがないと思っていたし、「東京で勝負しよう!」という気持ちもなかった。自分のできる事だけをユルく、楽しくやればいいというのが持論でした。

 でも、果たして現状に満足している僕が、ずっとこの良い状態を維持できるのかと思ったんです。今に満足しているような奴を、この先何十年も、北海道の人は観続けてくれるだろうかと考えた時に、何かを頑張らなくちゃと。そこで「お芝居を、もっと、きちんと続けたい」と思い、東京での仕事も始めました。

―― バラエティで拝見する大泉さんには笑わされっぱなしですが、舞台や映像での大泉さんは、すごく格好いいです!!

 いやいや。役者という仕事は、誤解を恐れずに言えば「うまく出来ない」仕事。やってもやっても本当に難しくて、後悔することも多いんです。だから、この先いつか、自分で見切りをつけなきゃいけない時が来るかもしれないという、ある種“覚悟”のようなものが、僕にはあります。常にスーツの内ポケットに辞表を入れながら、仕事を続けている感じかな。

 だからこそ、少しでもいいお芝居ができるようになりたいなという想いが、日に日に強くなっていますね。40代になって、よりいい仕事を、落ち着いてやれたらいいなとも思っています。

■芝居、ナックス、バラエティ…ボロボロになっても“続ける美学”

―― お話を伺っていると、お芝居でもバラエティでも、何事も“続けるための努力は怠らない”というお仕事への姿勢を感じます。

 それはありますね。とにかく続けることを大事にしたい。僕は時間(継続)に勝るものはないと思っています。ナックスも間もなく20年ですけど、例えば「いい時期をみて解散する」という決断もなくはないですよね。その方が「ナックスって面白い劇団だったよね」と、伝説化されることもあるかもしれない。でも、僕は喧嘩しながらでも、ずっと続けていく方が素晴らしいと思うんです。ファンのみなさんだって、どんな形であれ「継続している」以上にうれしいことはないはずだから。

 辞めることを美学とする人もいるかもしれないけど、僕はどんなにボロボロになっても、とにかく続けることを選ぶタイプ。僕みたいな下手くそな役者でも、続けて、続けて、続けて至った先に“何かいいものが出てくるんじゃないか”っていう、淡い期待をしています(笑)。

 役者業をまい進する大泉洋の最新主演作『青天の霹靂』は、24日(土)より全国公開。お笑い芸人・劇団ひとりが初監督を務め、大泉演じる売れないマジシャン・晴夫が、自分の人生を取り戻し、生まれた意味を見い出す感涙作。4ヶ月の猛特訓を経て挑んだ、CGなしの大泉のマジックにも注目したい。

■仕事を楽しむ神ワザとは?
>>マスコミの裏側を知る「働きビト」 SPインタビュー
■インタビュー全文
>>大泉洋の上京物語! ユルく楽しくが持論の20代から一転し、厳しさを自分に課した理由

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