ロザンの菅 広文が、相方の宇治原史規をテーマに小説を上梓する。その名も『京大芸人』(講談社)。宇治原との出会いから、芸人になるまでを中心に今までの人生を振り返った自伝的小説だ。人生というのは、「血縁」に始まり、様々な「縁」によって成り立っているものだが、2人が出会っていなければ、間違いなく2人の人生は変わっていたはず。まずは、2人の「出会い=縁」について話してもらった。
菅 宇治原とは「出会い」と言えるほどの「出会い」ではなかったんですよねぇ。僕が、親の転勤で長野から大阪に引っ越すことになって、転入した中学校がたまたま国立の小中高一貫校で、受験もせずに進学した高校に、宇治原は受験して入学してきた。その学校に高校から入るのは、かなりの難関で、偏差値72の特Aランクだった。受験入学組は20人くらいしかいないんだけど、東大や京大を当たり前に目指すような勉強ができるヤツらで、宇治原はその中でもずば抜けて勉強ができるヤツでした。
宇治原 クラスは違ったんですけど、たまたま2人ともバスケ部に入って。「夏合宿で初めてしゃべった」って、本に書いてありましたけど、自然に仲良くなっていましたね。ホンマの友達として話をする相手が菅しかいなかった感じでした。
菅 学校では、毎日一緒にいて、いろんな話をしたけど、休みの日に遊ぶことはなかったよね。
宇治原 そうやな。
菅 高校の頃から、今の関係と同じというか。今回の小説の原稿にも、「まるで、コンビのような関係だった」と書いたんですよ。そうしたら、担当者に「これ、どういう意味ですか?」って指摘されて、結局、削除してしまったんですが(笑)。普段は仲良く一緒に仕事していますけど、プライベートでは遊ばない。そういう、特殊な関係でしたね。
「縁は異なもの味なもの」とはよく言ったもので、ロザンの2人を見ていると、「縁」とは本当に不思議なものだと思う。
菅 僕たち真逆というか。
宇治原 はたから見ると、2人は共通点が多くて、似た者同士に見えると思うんですよ。同じ高校に通っていましたし、2人とも大阪出身なんだけど、菅は長野、僕は広島からの転校生だったとか。家族構成も、両親と3才年上の姉がいるっていうのが同じだし。きっと、父親の稼ぎも同じくらいだろうし(笑)。育ってきた環境は似ていると思うんですよ。なのに、性格が全然違う。それが、コンビとしてはいいのかなって思いますね。
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高性能勉強ロボ・ウジハラの京大合格大作戦!芸人として成功する近道は、相方になる予定の宇治原を京都大学に入れること!高学歴コンビ・ロザンの菅が、芸人になるまでを描いた自伝的小説。京大に合格した人の勉強法も伝授。受験生は必読!
『京大芸人』
著者:菅 広文(ロザン)
定価:1470円(税込)
発売日:2008年10月30日
出版社:講談社
ISBN 978-4-06-215018-7
公式サイト>>
http://moura.jp/
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