佐藤健、俳優業の根幹を語る「苦労じゃなく、必要な努力」

静かに作品とのかかわり方を語る佐藤健(撮り下ろし写真/逢坂聡) [拡大する]

静かに作品とのかかわり方を語る佐藤健(撮り下ろし写真/逢坂聡)

 映画『るろうに剣心』の緋村剣心から一転、人気少女漫画を実写化した映画『カノジョは嘘を愛しすぎてる』で主演を務める俳優・佐藤健が、ORICON STYLEのインタビューに登場。音楽業界を舞台にした同作での、プロデューサーとして業界トップを走る亀田誠治氏との初仕事や、役者を続けるうえで“苦労ではなく、必要な努力”と捉えて仕事と向き合う、真摯な思いを明かした。

 同作は、国民的人気バンドの楽曲を手掛けるサウンドクリエイター・小笠原秋(佐藤)と、歌と音楽を愛してやまない現役女子高生・理子(新人・大原櫻子)との出会いを描いたラブストーリー。佐藤は天才サウンドクリエイターとして成功を収める一方で、音楽業界の現実に打ちのめされ、漫然とした日々を送る主人公を好演している。

■亀田Pの“チカラ”に感銘も「可愛い方です(笑)」

―― 実際の佐藤さんも音楽好きと伺いました。同作はヒットメーカー・亀田誠治さんが音楽プロデューサーを務められましたが、いかがでした?

 本当に素敵な人です。秋を演じるうえでの一番の課題は、作曲のシーン。そこで、亀田さんが実際に作業部屋でどんな風に曲作りをしているのかを、固定カメラで撮影させていただいて、その映像を参考にさせていただきました。

 いつも通りの作業風景を見せていただくだけでもありがたいことなのに、わざわざカメラの前に来て「○月○日、これから曲を作ります」と言って作業に入られる。終わるときもカメラの前に来て「今日はこの辺にしておきます」と、コメント付きで(笑)。とても可愛い方です。

―― 大御所とは思えない、サービス精神が旺盛な方なんですね。

 この作品では、フィクションだからこそ存在できるカリスマバンド“クリプレ(CRUDE PLAY)”がいます。でも、現実の音楽業界ではありえない。今回は、実写化された作品のなかでクリプレがモンスターバンドとして成立するだけの、説得力のある楽曲を亀田さんが作ってくださいました。実在しないバンドのオリジナル曲を作るということは本当に難しい作業だと思うんですけど、亀田さんのチカラですよね。

■好きなことを仕事にした以上、苦労じゃなくて「必要な努力」

―― 主人公の秋は、憧れの世界に飛び込んだことで傷ついてしまいますが、共感できる点はありますか?

 僕は好きなことを職業にできたことが、とても幸せだと思っています。周りから「仕事つまんないな」っていう声が聞こえることもあるし、もちろん僕自身も苦労はあります。だけど、その苦労もやりたくて巡ってきたことだから。

――どんなことに苦労されますか?

 例えば、この映画で僕は天才サウンドクリエイターにならないといけない。そんなこと、普通に生活しているだけじゃ無理ですよね。方法論は決まってないけど、新しい役を演じる度に、たくさんのものを背負ってやらなければいけないという気持ちはあります。苦労って言うより、「努力」ですね。それも仕事の一部だと思います。

 役者の場合はどんな感情でもいつか役に生かせるんじゃないか? って思うから「この感情を覚えておこう」とするんです。この悲しい気持ちをどこまで膨らませられるんだろう? とか。どんな感情も無駄にはならない。「いい経験ができた」と思えるところがいいですね。

 苦労というと…僕らの仕事は、プライベートが制限されるっていうのはありますかね(笑)。

 好きなことを仕事にできたからこそ、苦しい思いは必須。「ファンの方には、できるだけ“良いように見られたいな”って、僕も思います(笑)。だからこそ、そう思ってもらえるために、できる限りの努力を重ねているつもりです」と冗談を交えながらも、誠実な言葉が後に続く。

 どんな質問にも、相手の目を見て、落ち着いたトーンで返していく佐藤。同作で、佐藤は劇中歌の詩について、自ら小泉監督と亀田氏にコンタクトを取り、実際に会議にも参加したそうだが、俳優陣からのこのような提案があるのは異例のこと。後日、小泉監督は当時の様子について「お時間があれば、話を聞いていただけませんか?」という、とても丁寧なメールが届いたと明かし、亀田氏もまた「健くんは、すごい努力家だよね」とその真摯な姿勢に感服していた。映画『カノジョは嘘を愛しすぎてる』は、14日より全国東宝系にて公開。

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