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――お笑い芸人を目指している若者に声をかけるとしたら? やったらいいんじゃない。好きやったらやるべきや。迷っているなら、やるべきや。 今、売れている人だって、最初から確固たる確信があったわけではないですから。僕にとっては笑いの世界に入った、そのこと自体がラッキーでした。中卒で、あきらめようがない状況でしたし、入ってすぐに好きになりましたね、お笑いが。 アドバイスゆうても、お笑いが好きなこと、お笑いを見ること、ですかね。僕がこの世界にいるためにはそうするしかなかったから。 ――お笑いの良さって何だと思いますか? ダイレクトな反応が返ってくるのが一番ですね。歌を歌っても、「コイツホンマにいいと思っているのか?」っていうのが解りにくいけど、笑いはその場で返って来ますからね。お客さんはおもしろくなかったら笑わんでもいいわけだし。笑えない。だから、嘘の笑い声はない。シビアですわ。いつも必死ですからね、すべったらどうしようとか、ここでうけなかったらどうしようとか。でも、そういう緊張感みたいなのが好きっていうのもあるんでしょうね。 ――今後、挑戦したいことは? 次はこういうふうにしようとか、毎日が挑戦ですけどね。経験も積んで技術もついてきたんで、もっといろんな形で笑いを皆さんと共有したいですね。テレビであるとか舞台であるとか、ラジオであるとか、いろいろなツールで、いろいろな笑わせ方で、やっていきたいですね。 ――自伝的小説の第3弾はあるのでしょうか。 いまのところ考えていません。 ――最後に、お笑い以外に好きなものを聞きました。 うぁ〜、何が好きだろう。何かにぐっとのめり込むようなこと、何かを集めるとか、人より何かに詳しいとか、そういうの一切ないですね。物欲もないですし。僕はベンツに乗りたいと思わへんし、ルイ・ヴィトンの財布が欲しいとも思わへん。みんなが持っているから欲しいとか、欲しくないとか、そうことでもない、ようは興味がないんですよね。 皆とご飯食べに行くのも好きですし、おいしものを食べるのも好きですよ。温泉も好きやし。夏休みは好きだったし、おばあちゃんの家に行くのも好きだったし、かくれんぼして遊ぶのも好きだったし。 そうですね。好きなもの、やっぱりお笑いです。
ベストセラー『14歳』に続く自伝的小説。自分の笑いがまったくうけない苦悩と挫折、彼女との出会いと別れ、そして2度の“死の危機”を乗り越えて手に入れた大切なものを、独自の文章で描き上げた傑作。 『3月30日』 著者:千原ジュニア 定価:1470円(税込) 発売日:2008年3月30日 出版社:講談社 ISBN 978-4-06-214600-5 公式サイト>> http://moura.jp/bungei/330/
笑い芸人
NPO法人ハロードリーム実行委員会代表理事/(株)Nal代表取締役
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