ORICON キャリア

現在地:オリコンキャリアキャリア特集>Vol.07「小泉徳宏監督&亀田誠治」

働きビトinterview

Vol.07 年下上司と年上の部下…ストレスフリーで過ごすコツ

餅は餅屋の“垣根”こそ、時には足かせに…意見が飛び交う現場づくりを

―― 今回の現場で、小泉監督にとっての新発見といった出来事はありましたか?

【小泉】映画業界と音楽業界の違いを感じたのが「仕事の雰囲気が、似ているようで、全然違う」という点でしょうか。僕には、音楽の方がクリエイティブに感じました。

【亀田】 えッーーー!!

【小泉】 自分の持ち場や担当など、そういう垣根を越えて、すごくラフに意見交換がされているなと。映画の現場は、どこか“餅は餅屋”というか、それぞれの役回りが独立していて、目には見えない妙な敷居がある気がします。

【亀田】 意外だなぁ。

【小泉】 例えば、映画業界では「俳優が口を出さない事」が美徳とされる、古い慣習のような空気があります。だから、健君も最初は「ちょっと意見を聞いていただいても、いいですか?」と、すごく遠慮がちにアプローチしてくれたんですよね。

【亀田】 うーん。音楽業界でも、現場によってはあるのかも。

【小泉】 きっとそうですよね(笑)。ただ、ココだけ(亀田さんの周囲を指さしながら)なのかもしれないですけど、一切感じませんでした。

【亀田】 アハハッ。僕がプロデューサーとして立ち会う現場は、個性的で自己主張の強いアーティストたちばかりだし、常に意見はウェルカム。様々な意見が飛び交うからこそ、思いもよらないアイデアが出てきて、素晴らしいものが出来るって分かっているから(笑)。

古い慣習なんてぶっ潰していきます!と、監督が言ってます(笑)←by 亀田氏

―― モノ造りの現場でも、ジャンルが違うと印象もずいぶん変わりますね。

【小泉】 映画業界が「堅苦しい」なんて言っちゃったら、若者が門戸を叩く時に、ためらいが生まれませんかね?

【亀田】 いやいや、大丈夫! 記事には「小泉監督が、古い慣習なんてぶっ潰していきます!」と、言っていたということにしましょう(笑)。

【小泉】なんか突然キャラ変わっちゃってるじゃないですかそれ〜(笑)。

この後、2人はそろって撮影へ。「また飯行きましょう」と小泉監督が声をかけると、亀田氏も「焼き肉にしましょう!」と2つ返事でOK。終始笑いが絶えないやり取りが続いた。お互いにキャリアの差、年齢差をしっかりと受け止め、だからこそ尊敬しあえる“パートナーシップ”が垣間見られた今回の対談。口をそろえて「勉強になりました」との感想が漏れるなど、仕事への充実ぶりが伺えた。

映画『カノジョは嘘を愛しすぎてる』

出演:佐藤健、三浦翔平、大原櫻子 ほか

監督:小泉徳宏/音楽プロデューサー:亀田誠治

原作:「カノジョは嘘を愛しすぎてる」

(著・青木琴美 小学館「Cheese!」連載)

http://kanouso-movie.com(全国公開中)

(c)2013 青木琴美・小学館/「カノジョは嘘を愛しすぎてる」
製作委員会



英会話スクール/英会話教室ランキング

キャリア特集 一覧

【働きビト】Vol.16 長澤まさみ“頑張りすぎない”働き方のルール
【働きビト】Vol.16 長澤まさみ“頑張りすぎない”働き方のルール

女優の長澤まさみが、映画『アイアムアヒーロー』で念願のアクションに挑戦。撮影の裏側はもちろん、デビュー17年目を迎えた今いい意味で「なるべく適当に」が自分ルールになっているという、彼女の“仕事との向き合い方”にも迫った! 

【働きビト】Vol.15 アミューズの“落ちこぼれ劇団”10周年の決意
【働きビト】Vol.15 アミューズの“落ちこぼれ劇団”10周年の決意

赤字になったら即解散という厳しいルールの元、活動する大手事務所・アミューズの“落ちこぼれ”演劇集団・劇団プレステージ。暗黒時代を味わったメンバーが語る、地道にキャリアを積むことの強み。そして、節目に思う新たな危機感とは?

嬉野雅道
【働きビト】Vol.14 嬉野雅道、『水曜どう』に出会って感じた仕事のおもしろさ

北海道発の人気ローカル番組『水曜どうでしょう』のカメラ担当ディレクター・嬉野雅道。御年56歳、『どうでしょう』との出会いは、一介のサラリーマン人生にどんな影響を与えたのか? 出演陣との関係性や番組成功の裏側にも迫る!

ケラリーノ・サンドロヴィッチ
【働きビト】Vol.13 演劇界の鬼才ケラリーノ・サンドロヴィッチの作品作りの源泉

ドラマ『怪奇恋愛作戦』(テレビ東京系)で、連ドラのシリーズ監督に初挑戦するケラリーノ・サンドロヴィッチ。52歳にして新たな試みに挑む彼の、長年に渡り第一線で活躍し続ける仕事への向き合い方とは…?

豊川悦司
【働きビト】Vol.12 豊川悦司が語る、過酷すぎる山岳ロケの裏舞台

俳優・豊川悦司が、木村大作監督の最新作『春を背負って』撮影のため、1ヶ月半に及ぶ過酷な山岳ロケに参加。壮大な立山連峰に響きわたる、木村監督の「バカヤロウ」の怒号に、ベテラン俳優が感じたものとは?

大泉洋
【働きビト】Vol.11 大泉洋の仕事論「どんなにボロボロでも続ける美学」

北海道のローカルタレントからスタートし、今や年に何本も主演作が公開されるなど、押しも押されもせぬ人気俳優となった大泉洋が登場! 主演作の映画『青天の霹靂』の撮影秘話や、役者を「辞める覚悟はできている」という仕事への覚悟まで、大泉らしい役者論を語りつくす。