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ブギ、スウィング、ロカビリー、ソウル、ブルースといったルーツミュージックをバラエティ豊かに聴かせる3人組バンド「夜のストレンジャーズ」。通称・夜ストが、1年10カ月ぶりにアルバム『トラブルボーイズ』をリリースした。「バンドは楽しい」という原点からブレることなく、各自の音楽的センスに磨きをかけて、誰の言葉でもない、独自の音を響き奏でた13曲が並んだ充実作だ。今回の人生グラフは、この夜ストのリーダー・ミウラこと三浦雅也が主人公。音楽的には高く評価されながらも、日本のマーケットではいまだビッグセールスに恵まれず、それでも「音楽は一生の仕事」と歌い続ける“吟遊詩人”の人生グラフとは・・・。。
西へ東へ、南へ北へ。各地のライブハウス、ストリートでパフォーマンスをしていく中で、 “人と出会い”は、三浦にとってお金以上の財産になった。テツオとはタイバン相手のメンバーだったし、ヨーホーはよく三浦のライブに足を運んでくれていた顔なじみ。そんな3人のタイミングが揃って「夜のストレンジャーズ」を結成。 バンド名の由来は、「3人とも夜型人間で、酒飲みで、堅気の商売をしているわけでもなく、ふらふらしていて、よそ者という意味の“ストレンジャーズ”がぴったりだと思った」から。来年、結成10周年を迎えるが、メンバーは不動の3人だ。 「俺たち、記憶に残っていないくらい自然に出会って、どうやら気が合うみたいで、関係性が続いている。ほか2人がどう考えているかわからないけど、俺は言いたいことは素直に話せているし、無理せず、譲り合えていると思うから。もちろん、俺たちまだまだやり切れていないし、やめられない」 夜ストの音楽は――スリーコードのロックンロールだとか、ワンコードのブギとか、スリーフィンガーで泣かせるフォークっぽいラブソングとか――ルーツミュージック好きの中年にはどこかで聴いたことがあるような懐かしさを。最近のポップミュージックを聴き慣れた耳には、何か特別な音楽のように聴こえるかもしれない。 「願わくは、アルバイトをしないですむくらい、売れたらいいけど。売れたら、もっと楽しいのかもしれないけど。そんなことに悩むなら、歌を一曲作っていたほうがいい。何かに到達するか沈没するまで、悪あがきでもとことんやればいいのです。湿っぽいのは苦手。今だって、十分、幸せっすよ」 周囲に流されず、決してあきらめることなく、自由なスタイルで。三浦は不器用な“俺たち”の日常を、恋愛を、生き様を、言葉にして、メロディーに乗せ、歌にする。まるで“吟遊詩人”のように。
トラブルボーイズ 夜のストレンジャーズ 発売日:2008年10月8日 価格:2,310円(税込) MOVE ON OUT RECOREDS 品番:RCSP-0008 ロックンロールに対する夜スト流オマージュのタイトル曲、ハードボイルドで無国籍情緒の「水晶の夜」、夜スト十八番の酔いどれブギ「バスタブブルーズ」、映画「ダウン バイ ロー」か、もしくは「地獄の黙示録」の如く終末感漂う旅路を描いた「泥の川」、センチメンタルなワルツ「おやすみ恋人よ」は哀愁の夜スト流の救済ソングなど、一曲一曲が短篇映画のような全13曲。
笑い芸人
NPO法人ハロードリーム実行委員会代表理事/(株)Nal代表取締役
(夜のストレンジャーズ)ミュージシャン
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