2015年10月07日 15時22分
名刺は2種類持つほうがいい? 「パラレルキャリア」という働き方
パラレルキャリアで新しい自分に出会えるかも?
今の仕事を続けながら、もうひとつの肩書きを持つ。そんな、「パラレルキャリア」という働き方をご存知だろうか? ピーター・ドラッカーが著書『明日を支配するもの ―21世紀のマネジメント革命』(ダイヤモンド社)で提唱した、これからの社会に合った生き方のひとつだ。具体的には、本業の勤務時間外に別の仕事やボランティア活動、地域活動、知人の仕事の手伝い、勉強会などに携わることを示す。本職の名刺以外にもう1種類、別の名刺を持つイメージだ。
◆パラレルキャリアのメリットとは
パラレルキャリアにより2種類の名刺を持つことで、新しい人脈やスキル、知識、経験を得ることができ、またそれらを本業に活かすことも。仕事を辞めたり、転職したりするわけではないので、基本的にローリスクで好きなことが始められる、という点も魅力のひとつ。興味があれば気軽にチャレンジすることができるため可能性も広がる。そのメリットは、仕事のことだけにとどまらず、人生そのものを豊かにする要素が詰まっている。プライベートにおいても、新たな出会いにより仲間を増やしたり、日常の行動範囲や視野を広げたりと、毎日をより充実させることができるだろう。
◆「副業」や「プロボノ」とはどう違う?
似た性質を持つ活動としては、「副業」や「プロボノ」がある。副業は、収入を得ることを目的に携わる、本業以外の仕事のこと。「プロボノ」は、本業の知識やスキルを活かした社会貢献を目的に行う、ボランティア活動全般を指す。一方、パラレルキャリアは、副業のように報酬、プロボノのように社会貢献だけを目的とするものではない。そのどちらの性質も併せ持つ、さらに大きな概念といえるのではないだろうか?
◆誰でもチャレンジできるの?
パラレルキャリアが向いているのは、自分で時間管理がうまくできる人。ドラッカーは著書の中で、「時間は最も希少な資源。時間をマネジメントできなければ何もマネジメントできない」と主張している。パラレルキャリアを目指すなら、日頃から業務の効率化を心がけ、残業を減らすなどの工夫が必要。また、規程により副業を禁止している会社では、パラレルキャリアが可能かどうか、上司に相談してみると良いだろう。
多様な働き方が認められはじめている今、あなたももう1枚の名刺作りを検討してみてはいかがだろうか?
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