邦楽で最も歌詞に引用された人物、1位ジョン・レノン

没後30年を経てなお、音楽史に影響を与え続ける“ジョン・レノン”  [拡大する]

没後30年を経てなお、音楽史に影響を与え続ける“ジョン・レノン” 

■調査結果全60曲

 1960年代、それまでの音楽史を大きく塗り替えたイギリスのロックバンド“ザ・ビートルズ”。その中心的メンバーとして人気を集め、今なお世界各国に影響を与え続けるジョン・レノン。明日9日は彼の誕生日であり、今年は生誕70周年となる。これを記念しオリコンでは、『楽曲に名前が登場するアーティスト』調査を実施。計10万曲以上の邦楽曲のなかで最も使用された人名は【ジョン・レノン】だった。Mr.Childrenから 斉藤和義、また谷村新司にグループ魂とジャンルを問わず使用曲は全54曲。2位の【マリリン・モンロー】(35曲)、3位の【ザ・ビートルズ】(31曲)と比べてもダントツであり、プロからリスペクトを受けるアーティストとして、改めてその存在の大きさを実証した。

■パターンに分類できる“ジョン・レノン”という表現方法

 ジョンの名前を盛り込んだ歌詞の内容を見てみると、いくつかのパターンが読み取れる。まず、真心ブラザーズが“あなた”と呼びかけた「拝啓、ジョン・レノン」に代表されるストレートな尊敬の気持ちを表現した楽曲。2000年に電撃解散したBLANKEY JET CITYの「JOHN LENNON」、RED WARRIORS「JOHN」、 清木場俊介の「Hey!Mr.John 〜Are you Happy?〜」もここに分類できるだろう。

 そして、12月8日。世界を悲しみの渦に巻き込んだ“ジョン暗殺”という出来事を12月初旬、初冬の時期の「季語」的な現象として使用する楽曲もある。斉藤和義と玲葉奈が歌う「五秒の再会」や、坂本昌行(V6)「コバルトブルー」だ。また、Mr.Children「Everything is made from a dream」や、村田和人「ビートルズを聴いてはいけません」のように、60年代半ば以降の現代史を回顧するキーワードとして扱い、追慕の想いを綴ったタイプもある。

■ラブ&ピースの象徴である「ジョン&ヨーコ」

 次に、ジョンが夫人であるオノ・ヨーコとともに世界に発信し続けたメッセージ“ラブ&ピース”の象徴として、彼を登場させた楽曲もある。IN-HI「7colors」や、彼の名前ではなく、代表曲「イマジン」を歌詞中に登場させたMINMI「LOVE SONG」もここに入るだろう。また、DJ HASEBEの「いとしさの中で feat.Sugar Soul&ZEEBRA」のように、「ジョン&ヨーコ」を理想のカップル的に取り上げ、自分たちの関係をそこに重ね合わせようとするラブソングもある。その一方で、「ジョン&ヨーコ」より地元のヒーローの方が凄いんだ! という宮藤官九郎が作詞を手掛けたグループ魂ならではのロック「荒ぶる地元の魂たち」もまた、熱烈なオマージュといえるだろう。

■尊敬、皮肉、否定…全ての感情の喚起を呼び起こす偉大な存在

 尊敬・敬愛の念を受ける一方で、もちろん否定的な反応もある。ジョンの平和運動の象徴ともいえる「イマジン」を皮肉るシュノーケル「JUSTICE」や、ジョンを否定しようとするrough laugh「誰がために鐘は鳴る」も存在するが、肯定・否定を含め、幅広いリアクションを喚起するところが、“ジョン・レノン”というアーティストの懐の深さといえる。

 ザ・ビートルズもジョン・レノンも全く知らない世代にも、“出会い”のきっかけは様々。今後もファンになったアーティストのルーツを探ってみたり、また時に社会問題を通じてなど、その音楽性やメッセージ性全てが後世に語り継がれていくことは間違いない。世代を超え、国境を越えて響き渡る彼の音楽がどのような影響を与え、それを享受した新しいアーティストたちがさらにどのような楽曲を生み出していくのか注目したい。

※株式会社ページワンの「歌ネット・歌詞データベース」を使用
2010年9月15日現在、総曲数100,100曲(うちJPOP曲数80,520曲(約80%))、アーティスト総数10,300、大正〜現代までの曲を収録。
※「各アーティストが登場する楽曲数」調査方法 「世界的に有名だと思うアーティスト」(オリコン調べ)の中から上位10組の名前の登場回数を調査。上記の歌詞データベースを利用して、アーティストが登場する楽曲を検索。その後、リストアップされたもののうち、歌詞の内容・文脈等から明らかに違うと認められるものを省いてカウント。







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