影絵作家・藤城清治、20年ぶり自宅スタジオ展 太田光『マボロシの鳥』絵本原画初披露

絵本『マボロシの鳥』原画と藤城清治氏 (C)ORICON DD.inc  [拡大する]

絵本『マボロシの鳥』原画と藤城清治氏 (C)ORICON DD.inc 

 影絵作家・藤城清治治氏(86)が、20年ぶりに東京・目黒の自宅スタジオを開放する展覧会『幸せをよぶ夢いっぱいの展覧会』を17日より開く。お笑いコンビ・爆笑問題太田光(45)の初小説『マボロシの鳥』を絵本化する際に制作した40枚の影絵も初披露し、藤城氏は「太田さんと僕のつながりから、大きなことが生まれることに期待したかった」と手応えをにじませる。太田も「藤城さんの絵は、私が生まれて一番最初に目にした美術作品で、その時からずっと頂点のままです。この絵本を世界中に誇りたいです」とコメントを寄せた。

 ちょうど初日が87歳の誕生日。20年ぶりの自宅スタジオ展に藤城氏は「子供に夢を与えたり、喜んでくれるものが好きで、入ったら“夢の迷路”に入ったような空間が好き。自分の家なら分かりきった空間だから、迷路は無限にできる」というこだわりを明かした。初期の油絵、モノクロやカラーの影絵の代表作60点を含め、合計100点の作品が飾られ「透き通る色が会場に光ってて、光と影の美しさがある。自分の絵だけど、ワクワクしますよ」と頬は緩みっぱなしだ。

 過去に太田とはラジオ番組で対談し「僕の古い影絵集を持ってきてね。昔から影絵の大ファンだったそう。いい形でめぐり合ったから、どうしても僕に、ということだったみたい」と、今回の依頼を承諾。『マボロシの鳥』の原画40枚は、昨年暮れから着手した。

 普段なら1枚に5日かかる作業を2日ほどに短縮する急ピッチで進められ「3ヶ月ちょっとで仕上げた。誕生日までに間に合わせたかったし、これを絵にするのは、いろいろなことを経験してきた僕じゃなきゃできないと思うよ」と達成感に満ちた表情で振り返った。

 なお、今回の東日本大震災によって被害を受けた宮城県仙台市若林区にある藤城氏の原画が飾られている「鐘崎 笹かま館」から、昨年末に修復のために事務所に戻ってきていた作品「トリトンの夢の中」を版画にして発売。売り上げの一部を若林区に寄付する。

 自宅スタジオ展は17日(日)から5月29日(日)まで開催。太田の原作本を絵本化した『マボロシの鳥』(講談社刊)は5月17日(火)発売。

藤城清治(ふじしろ・せいじ):大学卒業後、人形と影絵の劇場ジュヌ・パントル(のちの木馬座)を結成。多数の名作を生み出し、1989年に紫綬褒章、1995年に勲四等旭日小綬章など受賞歴多数。テレビ番組『木馬座アワー』のキャラクター「ケロヨン」の原作者であり、影絵界の第一人者としても知られている。

CS編集部 Facebook オリコン日本顧客満足度ランキングの調査方法について