大林宣彦監督、9年ぶり“ゆうばり映画祭”で「いつか3D映画を作りたい」

大林宣彦監督 (C)ORICON DD inc.  [拡大する]

大林宣彦監督 (C)ORICON DD inc. 

 北海道夕張市で開催中の『第21回ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2011』で27日、映画作家・大林宣彦監督(73)の劇場映画デビュー作『HOUSE/ハウス』の“凱旋上映会&トークショー”がメイン会場のアディーレ会館ゆうばりで行われた。観客とのティーチインで3D映画への関心を問われた大林監督は、「多いに興味があります。自分の表現として使える発見をした時に、僕だけの3D映画が作れる。いつか作りたいと思っています」と前向きに話した。

 現在、大林監督は2008年の『その日のまえに』以来、約3年ぶりとなる新作映画『この空の花―長岡花火物語―』のシナリオを執筆中。「長岡市は今年12月8日にハワイの真珠湾で追悼の花火を打ち上げようとしている。それをラストシーンにできるような映画を撮ってみたいと思っています」と意気込んでいる。

 『この空の花』の舞台は新潟県長岡市。いまや日本三大花火と称される長岡の花火大会(毎年8月2、3日に開催)だが、前日の1日午後10時30分、戦時中に遭った長岡空襲の時刻に合わせて慰霊の花火が打ち上げられていることを知っているだろうか。祖父の代から120年続く家業を継いだ老花火師の「世界中の火薬を花火にして打ち上げれば戦争がなくなるかもしれない」という願い、「戦争を思いだすので花火は見たくない」という老女、大林監督がめぐり合った人々のトゥルー・ストーリーをもとに、物語を紡いでいく。

 「いまこそ戦争と向き合い、劇映画として語り尽くす。一本の願いのファンタジーを世界に向けて発信したい」と大林監督。「映画が持っている美しさ、力を信じて、生きていく限り映画を作り続けていきたい」と話した。3月中にシナリオ(第1稿)を完成させ、今夏に長岡市をはじめ新潟県内でほとんどのシーンをロケ撮影し、12月にクランクアップ、来年の公開を予定している。

 スカパー!映画部、衛星放送チャンネル、読売新聞社の3社の提供で上映された『HOUSE』は、池上季実子、大場久美子らが演じる7人の少女たちが奇妙な“家”に次々と食べられてしまうスラップスティックタッチのホラー・コメディ作品。1977年公開の古い作品だが、2年ほど前から欧米で再発見され、コアな人気を集めているという。大林監督も「映画は永遠の命を持っている。昔の映画が今によみがえり、新しい価値や未来につながる可能性を再発見されていく。これが温故知新というんでしょうね。いつか観た映画は明日の映画であると証明できてちょっと嬉しかった」と満面の笑みだった。

◆映画ニュース 最新情報インタビュー

タグ
CS編集部 Facebook オリコン日本顧客満足度ランキングの調査方法について