2011年02月08日 20時40分

第65回毎日映画コンクール、日本映画大賞は『悪人』

(前列左から)徳永えり、小林政広監督、夏川結衣、堤真一、李相日監督、寺島しのぶ、江波杏子、遠藤要、(後列左から)原恵一監督、羽住英一郎監督、佐藤有記氏、三池崇史監督、近藤成之氏、ジム・オルーク氏、中村淳氏 (C)ORICON DD inc.  [拡大する]

(前列左から)徳永えり、小林政広監督、夏川結衣、堤真一、李相日監督、寺島しのぶ、江波杏子、遠藤要、(後列左から)原恵一監督、羽住英一郎監督、佐藤有記氏、三池崇史監督、近藤成之氏、ジム・オルーク氏、中村淳氏 (C)ORICON DD inc. 

 日本で最も長い歴史を持つ映画コンクールのひとつ『第65回(2010年)毎日映画コンクール』の表彰式が8日、ミューザ川崎シンフォニーホールで行われた。日本映画大賞を受賞した『悪人』の李相日監督をはじめ、男優主演賞の堤真一、女優主演賞の寺島しのぶ、男優助演賞の稲垣吾郎SMAP)、女優助演賞の夏川結衣らが出席。『十三人の刺客』で極悪非道な殿様を演じ、新境地を拓いた稲垣は「神様からの贈り物。夢みたいな気分」と受賞を喜んだ。

 『キャタピラー』(若松孝二監督)への出演で、ベルリン国際映画祭銀熊賞(最優秀女優賞)など、国内外の映画賞を数多く受賞した寺島は「若松監督の情熱に負けないように、小さい映画でもコツコツと頑張っていきたい」と言葉に力を込めた。本格医療ドラマ『孤高のメス』(成島出監督)で共演した堤と夏川は、同作のダブル受賞を互いに喜び合った。堤は「もっと映画に深く、愛情を持って、自分を磨いて、関わっていきたい」と喜びを意欲に変えていた。

 会場の一般招待者と関係者、約1400人を感動させたのは、スポニチグランプリ新人賞を受賞した徳永えり遠藤要。徳永は『春の旅』(小林政広監督)の撮影を振り返り、「あまりに辛くて、この撮影が終わったら女優をやめようと思っていたくらい追いつめられていた。そんな時、(共演した)仲代達矢さんから、君は女優らしくないし、華があるかないかといえば、ない。だから、女優を続けなさいと言葉をかけていただいて、救われた」。

 『イエローキッド』(真利子哲也監督)に主演した遠藤は、両親の離婚で母子家庭となり、その母を18歳で失ったこと、暴走族に加わっていたこと、老人ホームで演劇を披露したのがきっかけで役者を目指すようになったこと、三池崇史監督の『クローズZERO』(2007年)で映画デビューしたことなど、自身の半生を一気に語った。その三池監督も『十三人の刺客』で監督賞を受賞し、スピーチでは「遠藤要のような感動的な話も、(手品で)ハトも出せない。監督は何もできない。スタッフやキャストの力をお借りして作っている。賞は謹んでお受けしたい」と話していた。

 そのほか、田中絹代賞を受賞した江波杏子、日本映画優秀賞を受賞した『春との旅』の小林監督、『カラフル』でアニメーション映画賞を受賞した原恵一監督、TSUTAYA映画ファン大賞日本映画部門を受賞した『THE LAST MESSAGE 海猿』の羽住英一郎監督、脚本賞の『ヘヴンズ ストーリー』佐藤有記さん、美術賞の『武士の家計簿』近藤成之さん、音楽賞の『海炭市叙景』ジム・オルークさん、録音賞の『十三人の刺客』中村淳さんが出席した。

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 2010年2009年2008年2007年

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