2009年09月17日 19時30分
渡辺謙、『沈まぬ太陽』完成披露試写会にロスから中継で生出演
ロサンゼルスから生中継で参加した渡辺謙(上) (C)ORICON DD inc.
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山崎豊子の同名小説を映画化した『沈まぬ太陽』の完成披露試写会が17日、都内であり、主要キャストと若松節朗監督による舞台あいさつが行われた。主演の俳優・渡辺謙は目下、レオナルド・ディカプリオと共演するクリストファー・ノーラン監督の新作映画の撮影中で、米・ロサンゼルスから生中継で参加。「この映画が明日への希望のかすかな光になるのであればありがたいな、そんな風に祈っています」と観客にメッセージを送った。
舞台には三浦友和、松雪泰子、鈴木京香、石坂浩二が登壇。いままでにない悪役を演じた三浦は「経済大国といわれる日本の礎を築いた世代の人物で、功罪でいうなら罪もあって、その時代の悪しき象徴のような存在。その生き方は間違っていると思うかもしれないけど、当時はそう生きなければならなかったということを感じてもらえれば」と役柄について説明した。
松雪は、渡辺と三浦と共演した感想を「4ヶ月半の撮影期間で、20年以上に及ぶ年月を、役を通して生きる重圧、深み、重みを感じながら現場にいました」と振り返った。渡辺演じる主人公・恩地元の妻・りつ子を演じた鈴木は「太陽のような男性を間近で見ていたりつ子は幸せだったと思うし、演じた私も幸せでした」と笑顔を見せた。
また、石坂は「『沈まぬ太陽』とは日本のことではないか。西に傾きかけ、赤みを帯びて沈みそうになっているではないか。沈まないように努力するのか、沈んでも明日の朝、新しい太陽が昇ると期待するのか、そんなことを考えるべき時代にきているのではないか、(首相が)鳩山さんに代わってこう申し上げたいです」と力強く作品アピールした。
原作の山崎は『白い巨塔』『華麗なる一族』がドラマ化されたほか、10月にはフジテレビ系で『不毛地帯』が放映される人気作家。同作は昭和60年の日航機墜落事故を描いていることから映画化は不可能といわれていた。若松監督は映画関係者や家族に映画が完成した喜びと感謝の言葉を送り、同作が遺作となった俳優の山田辰夫さんに哀悼の意を表した。
映画『沈まぬ太陽』は10月24日より全国公開。