2009年06月22日 18時00分
襲名から8年――坂東三津五郎「やっと三津五郎が自分のものに」
坂東三津五郎 (C)ORICON DD inc.
■その他の写真ニュースはこちら
歌舞伎俳優の坂東三津五郎が22日、都内のホテルで行われた『紫綬褒章・松尾芸能賞大賞を祝う会』に出席した。今回のダブル受賞に三津五郎は「やっと三津五郎が自分のものになったかと思う」と襲名から8年の年月を振り返り感慨深げな笑み。一方で「責任を感じる」と語り「役者じゃない人生は考えたことがないので、さらに勉強していい役者になりたい」と、芸の道を精進していく構えをみせた。
長年にわたっての歌舞伎俳優、日本舞踊坂東流家元の功績が評された三津五郎は「ビックリしています。(受賞できたのは)真面目にコツコツとやってきたからでしょうかね」と頬を緩ませた。そして、これと同時に「これからの伝統芸能のために頼んだよという使命を受けた気がします」と自らを奮い立たせた。
また来月には新作舞台を控え、「芸の幅を広げるチャンス」と意気揚々と語る三津五郎は、今年11月の明治座舞台では女優の森光子と共演を果たすことに「『放浪記』で国民栄誉賞をお取りになって、次の第一歩となる舞台で相手役をやれるのは光栄ですし、幸せです」と役者冥利に尽きるといった様子。
報道陣から「国民栄誉賞も狙われますか?」と質問されると「まだまだお先ですよ。難しいでしょうね」と恐縮しきりだった。なお、祝賀会には落語家の林家三平や女優の八千草薫ら約500人がお祝いに駆けつけた。
三津五郎は、九代目坂東三津五郎の長男として生まれ、1957年に初お目見え。1962年に五代目坂東八十助を襲名し初舞台、2001年に現在の十代目坂東三津五郎を襲名した。