2010年04月13日 22時50分

「今日が最後かも…」立川談志、8か月ぶり高座復帰も“現役”に黄信号

8か月ぶりの高座にのぞむ立川談志 (C)阿久津知宏  [拡大する]

8か月ぶりの高座にのぞむ立川談志 (C)阿久津知宏 

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 糖尿病の治療のため昨年9月より芸能活動を休止していた落語家・立川談志(74)が13日、東京・紀伊國屋ホールで行われた『立川流落語会』で8ヶ月ぶりに高座復帰した。終演後の会見で、談志は口を開くや「今日はもうダメかなぁ…」と弱気発言。いつもの毒舌は消え、今の体調では「落語をしゃべる自信がない。内容も飽きたし、精神と肉体は、落語をやらない方向で進んでいます。今日が(高座の)最後かも…」。かろうじて「引退する気持ちはないが、あんなことやってるなら引退しろ!と別の談志が言っている」と話すなど、先の見えない会見となってしまった。

 一門のトリで登場した談志は、古典落語のメドレー『ちゃんちゃかちゃん』や落語『首提灯』をおよそ30分間、集まった400人ほどの観客に口演。思考と肉体の乖離は激しく「とにかく、高座の声が出にくくなった。長いセリフを無理に出しているのがわかるし、情景描写、落語のリズムもあったもんじゃない!」と今回の芸に不満げ。さらに、この日の会見は「引退インタビューに近い状況にもなりかねないところだね」と冗談めかした。

 談志は今年1月14日から2月27日まで入院生活を送り、生活指導を中心とした糖尿病治療に専念して退院後も規則正しい生活を送っている。所属事務所では「本人の仕事に対する意欲も強いことから医師や関係者との協議の結果、この日の復帰を決めた」と事前に発表していたが、この日集まった報道陣は復帰会見でまさかの「引退発表か」とざわつく一幕もあった。

 公式サイトでは、5月、6月に落語会で高座に上がることが発表されているが「どうすればいいのか…。一部で『存在だけでも置いてくれ』と言われるが、置いておくのは不可能。昔の都電じゃないが、終わりに近づくとワーっと人が来るがそういうのは嫌。自然消滅するんじゃないですかね」と、最後まで複雑な心境を口にしていた。

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