2015年06月05日 11時50分

子どもが就きたい仕事、“花形職”は時代と共に変化?

将来の夢については、子どもと親とで微妙に考え方に違いがあるよう [拡大する]

将来の夢については、子どもと親とで微妙に考え方に違いがあるよう

 クラレが実施する、恒例調査『新小学1年生の将来就きたい職業/親の就かせたい職業』の2015年版によると、1位はそれぞれ【スポーツ選手】(男の子部門)、【ケーキ屋・パン屋】(女の子部門)、【公務員】(男の子の親部門)、【看護師】(女の子の親部門)という結果に。大きな夢を抱く子どもに対して、堅実な職業に就いてほしいというのが親の本心のようだ。毎年、小学校に入学する子どもとその親を対象にリサーチしている同調査だが、開始した1999年から現在までの結果を振り返ってみると、ずっと人気が衰えない定番の花形職の裏に、この時代だからこそ支持される(!?)新たなスタンダードも生まれている。

 男の子人気No.1の【スポーツ選手】は、調査開始年から17年連続で1位をキープ。その中でも2大巨頭となっている競技は【サッカー】と【野球】だが、先日の全仏オープンで熱戦を繰り広げた錦織圭選手を代表とするテニス界も盛り上がりを見せている。近年、日本だけに留まらず海外に進出する選手たちが増えているが、いつの時代も不動の人気を誇る理由は、そんな彼らの活躍ぶりに隠されていそうだ。調査開始時は20位圏外だった【ケーキ屋・パン屋】は、2005年を境にTOP10入りする人気職に。長らく続くカフェブームや“スイーツ男子”の登場が関係しているかも。

 女の子の【ケーキ屋・パン屋】の夢はスタート時から変わらず、多くの女子が一度は描く“調理の現場で活躍したい”という憧れが、根強い人気を支える結果に。年々支持が上がっているのは【芸能人】で、調査を開始した17年前は6位だったのに対し、今では2位。芦田愛菜や本田望結を筆頭とする子役ブーム、AKB48やももいろクローバーZといったアイドルブームなど、近年芸能界で躍動する若いエネルギーが、世の女の子たちに与える影響は大きそう。

 変わって、男の子の親が我が子に就いてほしい職業は、調査開始以来【公務員】が1位。【スポーツ選手】や【警察官】など、男の子がなりたいと選ぶ職業もTOP10入りしているが、国家資格の【薬剤師】(9位)や【建築士】(12位)が上位に挙がっているところを見るとこのご時世、より生活が安定する職種が安心というのが親心のよう。女の子の親も、【看護師】、【薬剤師】、【公務員】がTOP3を占めているように、手堅い職を望む傾向にあるが、その一方で、女の子が夢見る【ケーキ屋・パン屋】(4位)、【芸能人】(9位)にも理解を示し、年々ランキング上位に挙がっている。

【調査】
対象:その年の新小学1年生とその親、クラリーノ製ランドセルの購入者
※子どもの調査は、1999年〜2015年まで17回、親の調査は1992年〜2015年まで24回実施。


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