2013年12月27日 09時20分

残業代を会社に請求しない理由「もめ事を避けたい」約3割

サービス残業にはうんざりだけど、請求するには勇気が必要かも。 [拡大する]

サービス残業にはうんざりだけど、請求するには勇気が必要かも。

 残業代をください! 会社に対し、正面切って言える人は決して多くはないだろう。法律・財務の専門家検索サイトの運営などを行う日本法規情報が26日に発表した、『法律問題意識調査レポート・残業代に関する意識調査』の結果によると、会社側から支払われなかった時間外労働の賃金について、【会社に請求する】(33%)が約3割を占め1位に。続く2位には【会社との関係もあるので会社には請求しない】(21%)と、真逆の意見が挙がった。

■残業代がもらえないことよりも、会社との関係性が気になる!

 前述の質問では、4位【残業は自分の責任なので会社には請求しない】が9%、5位【退職した後であれば請求する】が3%と、残業代を請求することに二の足を踏む人は、2位の【会社との関係もあるので〜】と合算すると33%。奇しくも1位の【請求する】人と同じ割合となった。「残業代をもらえないこと」よりも、「会社との関係を気にする」傾向は依然として根強い。

 労働者が時間外労働を行った場合(※)、もちろん割増賃金を受け取る権利がある。つまり、使用者(会社側)は労働者に時間外労働を行わせた場合にはその対価として割増賃金を支払う義務があるのだが……なかなか言い出せいないのが現実だ。

■残業代を請求しない理由は「もめごとを避けたい」が約3割

 実際に請求しない理由について質問を続けると、1位は【もめ事はなるべく避けたい】(29%)。続く2位は【残業代請求は手間や時間がかかり面倒】(28%)だった。3位には【そもそも残業代を請求するという発想がなかった】と、【元の会社との関係が気になる】が16%で同率。【残業は自分の責任でもあるので、仕方ない】と、納得したうえで残業をしている人は、わずか9%だった。

 今回の結果について同社は、「残業代は、本来きちんと支払ってもらうべき労働対価です」と明言したうえで、「労働者側にはきちんと残業代を請求する権利が法的にも認められています。にもかかわらず『年俸制だと残業代が出ない』という間違った認識をもっている人や、『自分だけ請求するのは気が咎める』などの理由で残業代請求を諦めてしまっている人も多い」と、分析している。

※労働時間外に社内にいても仕事をしていなかった場合や残業をする必要がないのに残業していた場合を除く。

【調査概要】
データ出典:『残業代請求・労務問題相談サポート』
調査期間:2013年11月20日〜12月20日
調査人数:1604人(男性635人/女性969人)

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