2011年08月30日 20時51分

岡田将生、榮倉奈々が緊急凱旋会見 モントリオール映画祭で出演作が受賞「重み感じた」

映画『アントキノイノチ』のキャストが受賞の喜びを報告(左から瀬々敬久監督、岡田将生、榮倉奈々) (C)ORICON DD inc. [拡大する]

映画『アントキノイノチ』のキャストが受賞の喜びを報告(左から瀬々敬久監督、岡田将生、榮倉奈々) (C)ORICON DD inc.

 カナダで開催された『第35回モントリオール世界映画祭』で“革新的で質の高い作品”に贈られるイノベーションアワードを受賞した映画『アントキノイノチ』(11月19日公開)の瀬々敬久監督、主演の岡田将生榮倉奈々が30日、東京・東銀座の松竹本社で会見を行った。瀬々監督が持ち帰ったトロフィーを手にした岡田は「重たくて、すごい、金だな〜」と素でボケてしまい、瀬々監督から「メッキだろ」と突っ込まれて顔を赤らめた。榮倉は「トロフィーを見て受賞を実感しました。重みを感じました」と感慨深げに語った。

 同映画祭では、同作とともにワールドコンペティション部門に出品されていた『わが母の記』(原田眞人監督、来年公開)が、最高賞のグランプリに次ぐ審査員特別グランプリを受賞した。瀬々監督は「全ての賞で同じトロフィーが贈られる。賞に差をつけず、作品一つひとつを尊敬している感じがあって、いいなと思った。世界中、その国なりに抱えている問題を扱った作品が多くて、映画としては外連味はないが、誠実な作品が多い中で日本映画2作品が選ばれたのが嬉しかった」と話した。

 同作は歌手・さだまさしの同名小説が原作で、過去のとある事件をきっかけに心を閉ざし、父の紹介で「遺品整理業」の現場で働き始めた男(岡田)と、彼がその現場で出会った衝撃的な過去を持つ女(榮倉)の物語。命が失われた場所での仕事を通じ、命や遺されたモノに触れることによって、二人が生きる勇気を少しずつ取り戻していく姿が、モントリオールでも観客の涙を誘った。

 榮倉は「瀬々監督は世界の映画祭で有名だが、私や岡田くんに対してまったく先入観のない、年齡もさまざまな人たちに見てもらえて、言葉は違うけど心で映画を観ていただけたんだなと実感できて嬉しかった」と笑顔をみせた。

 岡田は「朝ごはんを食べている途中に、マネージャーから電話がかかってきて、(同作で共演した)原田泰造さんからも『やったなー』とメールをもらった。賞にふさわしい新しい映画ができたんじゃないかな」と自信をかみしめた。そして初めて海外の映画祭に触れたことで「(今後は)海外の作品にも出られたらいいな」と話していた。

 会見の締めのあいさつとして瀬々監督は「周りが喜んでくれているのが嬉しい。これから日本の人たちにつながる第一のスタートになった。生と死を若い二人の目線で見続けた映画。私は、もうすぐ死ぬかもしれないし、働けてもあと10年くらい。若い未来を背負う人たちにこの映画を見て欲しいのだと思っているのであります」と話しながら感極まっていた。

 映画『アントキノイノチ』は11月19日(土)より全国で公開される。

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