Vol.02 毒舌“執事探偵”を生み出した人気作家・東川篤哉作家 東川篤哉(TOKUYA HIGASIGAWA) お嬢様の目は、節穴でございますか――。頭脳明晰、安楽椅子探偵にして耳を疑う毒舌を吐く執事・影山とお嬢様刑事・宝生麗子の名コンビが殺人事件に挑む『謎解きはディナーのあとで』(小学館)の劇場版が公開されるなか、原作者・東川篤哉氏が転職サイト『ORICON STYLE“Career”』のインタビューに登場。会社員から作家へ転身し、苦節15年を経て人気作家となった東川氏が語る「毒舌執事」誕生の理由とは? 毒舌キャラの“執事探偵”が生まれた理由2002年に光文社から『密室の鍵貸します』でデビューし、出世作『謎解き〜』がシリーズ累計355万部を超えるメガヒットを記録。下は小学生から上は80代の読者まで、幅広い層に読まれている東川氏だが、多くの読者を惹きつける魅力は“ユーモアミステリ”という作風にあるといえるだろう。「デビュー作から、変わらないですね。僕自身が、ユーモア要素がないとつまらなく感じてしまうから」とこだわりをポツリと明かす。 「ただ『謎ディ』を書くときに、初めて女性読者を意識しました。掲載誌が若い女性向けの雑誌『きらら』(小学館)だったので、女性に受け入れやすいキャラクターをと思って、以前から構想があった“執事探偵”を起用しました」。東川氏の思惑は見事に当たり、本格ミステリでありながらも、主人公たちのケレン味たっぷりな会話劇は女性読者の獲得に成功した。 「執事という礼儀正しくて、几帳面で利口。そんな品行方正で、ただただカッコいい探偵という主人公を書き続ければ、僕が退屈してしまう。だから、真逆なことをやらせたかった」と、毒舌キャラの執事探偵・影山の誕生秘話を告白した。 悩みの種は、どんな“毒を吐くか”そして初の実写化となった連続ドラマでは櫻井翔(嵐)を影山役に抜てき。事件のトリックを披露する直前に令嬢・宝生麗子(北川景子)に投げつける痛烈な毒舌が、毎回の“お約束”として視聴者を楽しませてきた。しかし、この“毒舌キャラ”こそ、今は悩みの種にもなっているという。 「ただし、影山には決めセリフが無いんですよね。毎回違った言葉で罵らなくてはならない(笑)。ですから謎解きの前に“コレ”という強いセリフを考えることは、結構苦しくなってきましたね」と、人気キャラクターに育ったからこその悩みもあるようだ。
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